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【奇世界への招待】クーロンズ・ゲート積み崩し報告

イオラナ(こんにちは)!

 連休やオリンピックで世の中が沸いている中、家からほとんど出ていない石像です。今回は『奇ゲー』『歪みゲー』と名高いあのクーロンズ・ゲート(九龍風水傳)をプレイした感想をツラツラ書いていこうと思います。

~クーロンズ・ゲート~
 この世と対なす別世界「陰界」から突如出現した「九龍城」の風水を正し、世界の崩壊を防ぐことを命じられた「超級風水師」を主人公とするアドベンチャーゲーム。キャッチコピーは「常識は、今のうちに捨てておいてください。」(wikipediaより抜粋)
 PSアーカイブスで購入可能。筆者もそれで購入、プレイ、悶絶した。

出会い

 私がクーロンズ・ゲートを知ったきっかけは、2ch(現5ch)のSS(Short Storyの略)まとめサイトで読んだとあるネタである(P「名作ゲームをやってみよう」より。たぶん今でも検索すれば読めます。)。
 当時、いろいろなSSを読み漁っていた私は偶々みつけたこのSSを読んで深い感銘を受けたことを覚えている。
 ―クーロンズ・ゲート?聞いたことないな、検索してみるか...
そして何気なくネットで検索して飛び込んできた異様なゲーム画面の数々。特に”桃児”のインパクトは絶大だった。当時は異様なゲームがあるものだ、という認識のみ抱いて終わった。

 そして月日は過ぎ、2021年のことである。私の目にあるニュースが飛び込んできた。PS3およびPSVitaのゲームアーカイブスの購入が終了する、というものだった(後にユーザーの熱い要望でサービス継続となる)。
 いざ無くなるとなると惜しくなるのが人のサガである。私は漁った。特に初代PS時代の作品を。そして見つけたのだ。クーロンズ・ゲートの文字を。これってあのゲームだよな、お手軽に入手できるのは今しかないよな、買うか、いや、買おう!そして無事、積まれたのである

入城、そして迷う

 2021年5月中旬、奇しくも”ファイアの日”が近かった。ファイアの日(5月22日)がクーロンズ・ゲート由来の記念日(この時点ではよく知らない)だということで、
 ―これはやるのは今しかない・・・!
選手入城の瞬間でした。

 開始して早々、さっそく頭の中に浮かぶ「???」の文字。何が何やら、どこに行けばいいのか分からない。とりあえず、九龍城の異様な街並みを彷徨い、異様な住人たちに話を聞く。だが、ほとんど何言ってるか分からないのだ。脈絡がないというか、唐突に言いたいことを言われるというか。
 住人たちから話を聞きまわっているうちに、やっとゲームの進め方を悟る。「話を聞く」→「誰か(何か)のフラグが立つ」→「彷徨う」→「話を聞く」→・・・を延々と繰り返すゲームだということを。ただし、問題はいつ、どこで、だれのフラグが立つか全く予想できない、ことだった...。

 このゲームは上記の九龍観光パートに加え、ダンジョン探索パートもあった。ダンジョンは九龍城内(一部例外あり)の建物(ビル群や劇場)が舞台とされていた。内部はとても入り組んでいた。かろうじてMAPはあったが、ドアというドアが施錠されていて進めない。ドアの鍵をあけるにはダンジョン内のモンスター、鬼律("グイリー”:物に邪気が宿ったバケモノ、いわゆる付喪神)を倒さなければならなかった。倒し方は割愛する。問題は、どの鬼律を倒せばどのドアが開くかわからないことだった!(一応ゲーム内ヒントはあるがそれでも厳しい)。ダンジョンでもフラグに振り回されていた。

 それでも散々迷いながら、そして野生の九龍案内人の助けも借りつつ、何とか終盤へ到達したのだった。

ラスボス、世界滅亡、そして...

 ここで思い出してほしい、このゲームの目的を。陰界の九龍城の風水を起こし(正常に戻し)、世界の滅亡を阻止することを。つまり、失敗すれば世界は陰界もろとも滅亡するのだ。

 ―はい。しました、滅亡、3回も。

 いや、これでもまだ少ない方だったのかもしれない。思い返してみればゲーム中にラスボス攻略のヒントはあったと思う(何気ない人の何気ない会話中に実は、的な)。だが、鳥頭、かつ、ここまでゴリ押し(基本ゴリ押し)で進めてきた私にとってはほぼノーヒント攻略も同義だった。
 ラスボスとのバトルも他のボス同様、相手の弱点となるアイテムを与えるのだが、総当たりで1つずつ与えても何も起こらない。どうも弱点の数や種類が1つではないようだ。これか?だめだ違う!えーっ、どうすんやー!のような、あーだこーだ繰り返し試してたら何故か倒せた。なお、滅亡が3回で済んだのはまさに奇跡であった。

プレイを終えて

 このゲーム、難易度は高くはないが、とても不親切でとても時間がかかる。だが、確かに不思議な魅力があるゲームであった。異様な雰囲気やキャラクターも延々と彷徨う工程も"慣れて"くるのだ。ゲームセンターやバーのBGMも中華チックで妙に聞き心地がよい。苦が苦じゃなくなり、彷徨うのが街を散歩することに変わる。住んでいるとすら思えるかもしれない(噂によれば、当時この世界の魅力に取りつかれた人はまだあの世界を彷徨っているだとか)。

 ゲームの面白さはプレイしてみないと分からない。それは確かにそうだ。だが、このゲームに関してはプレイしてみてもよくわからない、逆に言えば通常のプレイではこのゲームの本質はわからない、のかもしれない。というわけで攻略本、買いました。

お勧めしたい人、お勧めしたいプレイ

 こんな人にお勧めしたいです。
・初代PS時代のゲーム、もっさりした動作でもよい人
・同じところをグルグルさまようことに耐えられる人
・プレイガイドやヒントが乏しくても苦じゃない人
・退廃的な雰囲気やサイバーパンクが好きな人
よくわからないことが好きな人
 なお、プレイする際は陰界九龍城の住人か、かつて九龍城の風水を起こした人に案内してもらう、または、若干のネタバレ覚悟なら攻略サイトをみることをお勧めします。私のお勧めはとあるDiscordサーバーでのライブですね。親切な有識者が(悲鳴を食べ食べしながら)案内してくれるでしょう。

筆者について
 ものモアイと申します。
電子の海のバーチャルイースター島でYoutubeやらTwitchやらを眺めていたら、たまらなくなり自らもネットの海に漕ぎ出した白黒の石像です。
 ちなみにイオラナはイースター島の言語で「こんにちは」を意味します。

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