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『林海雪原』りんかいせつげん

 戦後内戦期、中国東北における匪賊掃滅を描いた曲波の伝奇的長編小説。1957年作家出版社刊。1946年冬、少人数の分遣隊を率い、牡丹江の山岳地で国民党系在地匪賊の討伐にあたった作者の経験をもとに描かれた。謝文東、馬希(喜)山など実在の人物も登場。1960年映画化、偵察員楊子栄の活躍を描き、のちに革命現代京劇「智取威虎山」に脚色され、人気を博した。英日露などで翻訳。内戦期の土地改革や匪賊討伐の一端がうかがえる。

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[参考資料]
DVD『林海雪原、楊子栄—電影伝奇林海雪原—(百年電影百年収蔵)』(北京京文唱片伝播出版社、2005年)

[参考文献]
飯塚朗訳『林海雪原』上・下(『中国現代文学選集』一〇・一一、平凡社、1962年)
曲波『林海雪原—中国当代長篇小説蔵本』(人民文学出版社、2005年)

—— 二〇世紀満洲歴史事典(小都晶子)

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