合格した年の司法試験の感触と実際の成績について
■はじめに
複数回受験の中で、司法試験を受験してから最終合格発表が出るまで根拠のない自信があったり、全く自信がなかったり、毎回違う気持ちで数ヶ月を過ごしてきました。
そんな中で、合格者はどんな感じだったのだろう?と疑問に思っていました。当然、合格者の中にも合格の自信があった方も居て、逆に全く自信がなかった方も居ると思います。
そこで今回は、私が合格した年に司法試験を受けてみた感触と、実際の成績がどうだったのかについて、当時のメモを書き起こして
こちらに書いていこうと思います。
成績については評価だけ書いています!
◎憲法について
模試後に自分の弱点を分析して改善を図ったものの、その後答練などで添削してもらう機会がなく客観的に評価してもらうことがなかったため、模試から成長できたのだろうか?という漠然とした不安がありました。
問題の出来については、規制②の人権選択が予備校の解説と違っていたことにより不安がありました。
一方で、「いつも通り書けた」「事情はたくさん拾えたし、評価されて欲しい」と思っていました。
予想評価は、A〜B。
実際の評価は、A。
◎行政法について
正直、処分性が2年連続で出題されると思っていなかったので準備が万全とは言えなかったことが悔やまれました。あとは、処分性と取消訴訟における裁量権の逸脱・濫用という典型的な範囲であるにも関わらず、法令の仕組み、処分の流れなどを理解し、しっかり型を崩さずに書けたのかが不安で、「難しかった」というのが率直な感想です。
一方で、難しかったのはみんな同じだと思っていたので、そんなに差がつくほどひどい出来でもないはずだと謎の自信もありました。
予想評価は、B。(願望込。)
実際の評価は、B。
◎民法について
設問1について書いてる途中で自分が書こうとしていた結論ではダメなことに気付き、後半が時間が足りずに十分な記述ができませんでした。
設問2についてはさっぱりわからず、請負契約にしました。準委任なんて考えもしませんでしたが、司法試験の出題傾向からして、結論が決まりきっているものはなかなか出ないと思っているので、請負にしたこと自体はそんなに大きなミスではないと思ってはいました。しかし、請負の認定も拙い短答知識を絞り出してなんとか書いた感じだったので、説得力があるとも思えませんでした。
設問3については、めちゃくちゃ苦手な改正法の条文をがっつり聞いてくるものだったので、終わったな…と思いました。
予想評価は、C。
実際の評価は、A。
◎商法について
設問1について、利益相反を書き漏らすというでかいミスをしてしまいました。「みんなが書いてくることを書き漏らさない」ということをいつも気をつけて勉強してきたので、絶望しました。
設問2については、配点も低いしそんなに差がつかないだろうと予想。
設問3については、取消事由を4個書きました。そこが書きすぎだったのか、絞って丁寧に書くべきだったのかを不安に感じていました。
予想評価は、B〜C。
実際の評価は、A。
◎民訴法について
全体的に、主張と反論の書き分けがうまくできたのかが不安でした。
また、訴訟承継と時機後れについては最低限の記述はできましたが、採点されることを前提として書くということがおそらく初めてだったので、良い評価をもらえるほどそんなに十分には書けていないだろうと思っていました。
予想評価は、B。(願望込)
実際の評価は、A。
◎刑法について
最後の共犯の範囲外・離脱というところがうまく書けたかどうかが最大の不安でした。
甲から丁までの罪責は色々なパターンがあると思うので、今の段階ではなんともいえない。全体的な流れとか戦略的に○○罪の方向で書こうと思ったところがあり、そこがちゃんと説得的かどうかが不安でした。
予想評価は、B。
実際の評価は、A。
◎刑訴法について
オーソドックスな問題で、すごい難しいというものではなかったように感じました。
しかし、自分がそう思うということは、気付けなかった何かがあるんじゃないかという不安と、相対評価が心配になりました。
予想評価は、B。
実際の評価は、B。
◎選択科目について
爆死した!と思いました(笑)
まぁでも選択科目1つミスっても致命傷ではないと言い聞かせて、
なんとかその後の科目も乗り切りました。
予想というか、願望は、40点取れていてくれ・・・という気持ち。
実際は、上位84パーセントでした・・・・爆死。
■総合順位について
受かればなんだっていいと思っていたので、
上位合格は全く狙っていませんでした。
でも、1000番くらいだと嬉しいな〜という程度。
実際は、合格者の中で真ん中くらいで、
いい意味ですごく驚きました。笑
今となっては、選択科目の爆死が悔やまれますが、
自分にとっては上出来だと思いました。
ちなみに、短答は、合格者平均に及ばず、
上位約59パーセントでした。
総合順位と短答の順位を比べると、
論文で、1000人抜いたことになります。
今まさに司法試験の最中で、
一科目ごとに一喜一憂したり、不安になったり、
精神的に不安定になったり、
司法試験が終わってからも、
思わぬ失敗に気付いたり、
あれは大丈夫だったかなぁなんて不安になったり、
する方もいるかもしれませんが、
こんな人もいるんだなと、
一つの参考になったら嬉しいなと思います。
受験生は、リアルタイムでこのnoteを見てないとは思いますが、
密かにエールを送りたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?