弁護士を志したきっかけ
私が弁護士になることを志すことになったのは、
中学生の時。
当時、中高一貫校に通っていたので、
高校受験はなく、次の受験は大学受験。
大学も系列の女子大学に内部進学できるので、
中学入学当初は、系列の女子大に進学するつもりでいました。
高校受験もなく、大学も進学先の選択肢が一つ保証されているという状況で、
自由にのんびりと自分の将来を考えることができる環境にいました。
母からは、「経済的に自立しなさい」「男性に経済的に依存してはだめよ」と言われていました。
母は専業主婦でしたが、母なりに思うところがあったのだと思います。
父はごく普通の会社員でした。
朝早く満員電車に揺られて出勤し、
帰りは私が寝た後に帰ってくるという生活をしていました。
そんな父の姿を見て、会社員はなんだか大変そう、
というイメージがついてしまいました。
(帰りが遅かったのは単に飲み歩いていたからという理由が大きいことを後に知るのですが・・・。)
そんな両親のもとに育った私は、
会社員以外の仕事で、経済的に自立できる仕事がしたい、
資格の必要な仕事をすれば、自立できるのではないか。
と漠然と考えるようになりました。
そんな中で、当時尊敬していた先輩が
「将来は人の役に立つ仕事がしたい」という将来の目標を持っていることを知った時に、
自分もそんな仕事がしたいと思っていた漠然とした気持ちを、
言語化してもらったような気持ちになりました。
この時点で、
・資格の必要な仕事
・人の役に立つ仕事
というのが、私の希望になりました。
そして、当時みていたテレビ番組で、
法律に関するものがありました。
私はそもそも、この番組をみていたという人に
今はまだ出会ったことがないのですが、
「ザ・ジャッジ!得する法律ファイル」という番組です。
その番組は、ある事例に関する再現VTRをみて、
この行為は、有罪か無罪か?というクイズ番組でした。
タレントさんたちが、有罪・無罪の札を出して、
「○○だから有罪になると思う。」
「○○だから罪にはならないと思う。」
というように意見を出し合い、
正解発表の後は、弁護士がその解説をするというものでした。
(行列のできる法律相談所の初期もそんな感じでしたよね・・・?)
その番組をみて、
法律ってなんて面白いんだーーーーーー!!!!!!!!!
と思ってしまったのです。
結論を導き出すまでの論理的な思考が面白いと。
そこで、法律を勉強してみたいという気持ちから始まり、
法律といえば弁護士、
弁護士は、
・資格の必要な仕事(経済的に自立している)
・人の役に立つ仕事
⇒え、私の希望どおりイメージぴったりなんですけど!
という思考過程により、弁護士を志すことになりました。
そこで、
高校進学の時期になり、大学の進路について
担任や親に話す時期になった頃に、
自分が大学で法律を勉強して弁護士になりたいと思っていること
を少しずつ周囲に話すようになりました。
これは恵まれていた点でもあり、
後に苦労する点でもあるのですが、
自分の将来の目標を話した時に、
これに反対したり、お前には無理だよ
という人が一人もいなかったのです。
(私のことが嫌いな同級生からは「弁護士なんてなれるわけねーだろwww」と陰口を言われましたが。笑)
みんなが否定せずに応援してくれたことが私の恵まれていた点でありながら、
それがどれだけ大変な目標なのかを知る人が周りにいなかった(だから素直に応援できた)ということが、後の苦労につながります。
後の苦労話はさておき、
自分が弁護士を志すきっかけとなった話って聞かれる機会はそれなりにあるけど、
ここまでじっくり話す機会ってあまりないので、
一度整理しておきたくて書きました。
【追伸】
「HEROに憧れたの?」というのは、時々言われますが、
きっかけではなくとも、大きな影響を受けたことは事実です。
検察官と弁護士は立場も仕事も違いますが、
「俺らの仕事は、人の命奪おうと思ったら簡単に奪える」「ちょっと気緩めただけで人を簡単に殺せるんだ」という久利生のセリフは、弁護士としても心に留めています。
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