DR2800引退に思う

 台湾の気動車特急、その中でDR2800、DR2900、DR3000が引退したという。

 1982年のDR2800デビュー当時、日本より一足早くステンレス車体、エンジンはカミンズ、座席はリクライニングを実現していて羨ましかった。

 国鉄特急の普通車座席のリクライニングに関しては北海道向けの781系、キハ183系に使用されていたものの、それ以外の特急列車はリクライニングしない回転クロスシート、転換式クロスシート、この辺はまだましで、座ったとたん何もしないのにグラグラする最悪の簡易リクライニングシート(但し、走りはじめたばかりの「くろしお」ではグラグラはなかったので、「あやめ」「しおさい」等で私が経験したそれは経年劣化だったのだろう)という有り様であった。

 エンジンを国産に拘るあまりに加速が悪く感じたのも国鉄気動車特急の特徴で、私にはキハ181系に至っても何か重いという印象はぬぐえなかった。電車と比較できる区間でしか乗ってないから余計にそうかもしれない。(一方キハ110あたりは軽快に感じる)

 日本の国鉄気動車特急が台湾気動車特急と同レベルの車輛を運行できたのは、1986年のキハ183系500番台やキハ185系が最初ではないだろうか。1989年にはカミンズエンジンのキハ85系が登場している。

 台湾では特急列車の走る路線は全て電化されたようである。とは言っても、鉄道車輛の交代からは日本よりも時間が流れるのがずっと速い印象を受ける。

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