問題作?「ボールに乗って」
オタクによくあるのが、「雑談をすればいいのにクイズ大会を始める」という話を聞いて笑ってしまう。
この、クイズ大会を始めるやつというのは本当によくいる。
私が若い頃、友人2人がそれぞれ好きなアニメのセリフを覚えているとかで、言い合っていた。大人げない。ただ、ここは絡んだ方が面白いと私は判断した。
「俺も『ドラえもん』のマンガで登場人物のセリフを全部覚えている作品あるよ」
すごい、大したもんだ、本当に言えるのか、等と言われた。この2人、「みどりの守り神」の話をしていた事もあるので、藤子不二雄作品には詳しいはずである。満を持して(?)私は言った。
「おおきなボールだね」
「のってごらん」
たちまち爆笑である。もちろん最後の「ナイスキャッチ」まで言った。
「ドラえもん」の「ボールに乗って」は、それを読んだ人には話題に上る作品である。野球のボールの形の乗り物、バットで叩くと飛ぶ、本物の野球のボールが飛んできてバットを落としてしまう、そしてオチに至るまでナンセンスに次ぐナンセンス。この間たったの2ページ。
しかし「お話」の構造は見事にしっかりしている。
もう1つ、「ドラえもん」の超短編には「ジャック豆」の絡んでくる「世界名作童話」もある。これもシュールなオチで忘れられない作品となっている。
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