ちくわよちくわ どうしてお穴があいてるの

 かつての「ニチアサ」時間帯のアニメ「忍者ハットリくん」に突如として、「シシ丸のちくわのうた」というエンディング曲が登場した。

 特番で「赤丸急上昇」とか言ってこの曲を紹介したのは確か、古舘伊知郎であったと思う。

 しし丸は「忍者ハットリくん」に登場する忍者犬で、アニメ版とそれに伴う(?)新たなコミック版に出てくる。ちくわが好物である。
 その名前はこの曲では「シシ丸」、絵かきうたでは「獅子丸」、劇中の小屋には「ししまる」等、表記は一定していないようである。

 この「ちくわ」というのは多分、スポンサーである食品メーカーがらみなのだと思う。番組側からなのかスポンサー側からなのか、定番のソーセージ以外にもう1つと提案されたものではないのだろうか。キャラクター入りちくわなんてなかなか聞いた事がないが。

 確かしし丸が、ちくわを好きなメス猫と仲良くなって影千代(ハットリくんのライバル、ケムマキの飼う忍者猫)が悔しがる話もあったと思う。

 このアニメ、ちょうどヒマな時間帯にやっていたのでよく観ていた。

 演出にずっこける所の定番セリフ「ズコーッ」が出てきたり、途中から場面転換に「そーれから」と言うカラスが出てきたり、どことなくタツノコプロの「ハクション大魔王」や「タイムボカンシリーズ」を思わせる部分があった。笹川ひろしが参加しているらしい。

 ハットリくんの居候先のケン一氏(うじ)はハットリくんの力を借りずにコンテストで入選するほどのカメラの趣味の他にも、リラックスした状態ならばかなり難しいクイズにも答えられるという「なんとなく役に立ちそうな趣味」を持っていた。
 この辺は「射撃とあやとり」ののび太との差別化だろうが、実際にテレビ番組に出演した時にはハットリくんが化けた(と思い込ませた)キリギリスが答えのヒントを教えてくれる(と思い込んでいる)シーンがあり、全くの偶然が重なって途中まで上手く行くのがおかしかった。

 ケムマキの所に変なガイジンさんが弟子入りするのは、アメリカでのショー・コスギ(ケイン・コスギの父)辺りによる「忍者ブーム」の反映だろう。

 宇宙博覧会のような所に行って無重力を体験する話など、どうやって実現しているのかの説明は無いが、なかなか面白かったな。ハットリくんの弟のシンゾウが「月の満ち欠け」を「オレ、これ知ってるじょ」と言ったり(忍者は月の形で日付を判断するのでござるとはハットリくんの弁)、その展示自体は人気が無いというのはもっともらしかった。

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