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40年に感謝

昨夜、約40年間応援し続けているロックアーティストのライブに行って来た。諸事情でアーティスト名は書けないが、写真でお伝えしたい。

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一般抽選は落選。一昨日の当日券(WEB先着順)も撃沈。昨日の当日券は、前日のクリック練習の成果か、見事GET!(苦笑)一瞬の勝負だった。

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デジタルチケットを確認した時、「やったー!取れたー!!」と、それはそれは大声で歓喜。飛び上がって喜んだ。今年の運を全て使い果たした感。後で初詣のお礼参りに行かなきゃ(笑)。

さぁ!行くとなったら慌てて準備。前日の大雪で路面が凍結する中、不織布マスクを2枚重ね、スノーブーツを履いてスタスタと会場へ。

ここが武道館の正面かしら?私は南東入場口へ。2階スタンド席であるのは明白だった。しかも来場時間も指定されており、16:10〜16:30とある。開演時間は16:30。当日券は最後列だと悟った。それでも、アーティストと同じ空間にいられるだけで最高に嬉しい!

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南東入場口。大勢の人でごった返していた。白いテントで検温と消毒。マスクを取って身分証写真と本人を確認(確認後すぐに装着)。更に階段を登って、デジタルチケットのQRコードをかざして発券。まるでレシートのようなチケットが輝いて見えた(笑)

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昔はチケットを渡すと、厚紙のメモリアルチケットが手に入った。例えばこんな・・・

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ちゃんと裏面に座席番号も打ってある。

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2日間連続で行けた奇跡のチケット。当時の料金は何と3,000円!!信じられないでしょう??(今回の武道館公演は、時世もあって13,200円)千円札3枚で観られるなんて、もう2度とないだろう(笑)。

さて、

南東口から入場した私は座席へと向かった。X列は予想通り最後列。急な階段を上って最上階に辿り着くと、とにかくメッチャ暑かった!Tシャツにすれば良かったと後悔するほど(笑)。しかも座席間が非常に狭い。えー!?この体格の良い男性の間に、私、入れるの!?(汗)天井は手が届きそうなくらい低い。目の前にはドデカい日本国旗がブラ下がっている。まるで山頂からステージを見おろすような景色だった。

以下、ネタバレとなります。ご注意下さい


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16:30 開演

The Beatles「In My Life」が流れる。ヴォーカルは本日の主役、ご本人(収録音声なのかな?)。続いてクラシック「G線上のアリア」がゆったりと流れる中、バンドメンバー、ご本人のご登場!ひときわ大きな拍手。

アーティストの衣裳はデニム(Gパン)にツアーTシャツ。胸には「ON THE ROAD」の文字。ネックレスはシルバーを2本。多分、ピック型の江田島とJ.BOYかな?重ね着け。

「壁に向かって」
「明日なき世代」

MC・・・と続く。

昔は、どこで何をトークされたか、明確に一言一句、メモを取らなくても覚えていたが、悲しい哉、今はその記憶力も低下してしまい・・・思い出せる限りのMCを記そう(ただし、お言葉は正確ではありません)。まず前半。

「やぁ!」

歓声は上がらず、拍手だけが送られる。

「武道館に来てくれてありがとう!」

歓声はなく、大きな拍手。

「明けましておめでとう!」

拍手。

何だろう?この違和感・・・いや、違和感と言うより、無性に掻きむしりたくなるような歯痒さ。声を出せない。声援を送れない。一緒に歌えない。ライブなのにアーティストと声のキャッチボールが出来ない。これは・・・相当辛い!!!想像はしていたが、それを遥かに超える辛さだった。ロックステージに声援がないなんて前代未聞!きっとアーティストご自身も、さぞパフォーマンスし辛かったに違いない。悔しさと切なさでジワリと涙が溢れ、グッと堪えた。


MC「このコンサートは、国のガイドラインに沿って開かれています。100%お客さんを入れていいと言われましたが、80%しか解放していません。大声は出せないけど、座って腕組みしながら聴いてもいいし、立って踊ってもいい。拍手ばかりしてると疲れるし、終わる頃には手が壊れてしまうから、演奏中は、こんな風にエア拍手で!演奏が終わったら大きな拍手をしてもらえると嬉しいです。」

MC「この2年間、みんなもそうだと思うけど、僕は数人しか会ってない。それが今日、いきなり8,000人(←多分)の前で歌っている。2年間コンサートが出来なくて、誰よりも楽しみにしていたのは、僕かもしれない。」

MC「昨日、雪降ったよね。今までずっと晴れてたのに、突然、雪!『悲しみは雪のように』にピッタリだったよ」

MC「40年前の僕は、年間多い時は150本のコンサートをやっていた。初の武道館の2年前。イベンター:夢番地の当時社長が酔っ払いながら『武道館でコンサートしよう!ステージに崖を造って、ドライアイスを滝にして、その下で【君が人生の時】を歌うってどう?』って(笑)滝に打たれる修行か!?似合うと思う!?」

MC「まだ20代だった僕は、ツアーに出る時は大荷物だった。今みたいに携帯電話がある時代じゃない。ラジカセ持って、たくさん着替えを詰め込んで、ギターケースを抱えて通勤ラッシュの小田急線に乗った。『〇〇さんですよね!?』と女性から声を掛けられる事も全くなかった。寧ろ《朝から何この人》と白い目で見られた。無名の時代だった」

MC「最初の頃はスーツを着て歌っていた。でもステージで歌うと暑い!必然的にTシャツとブルージーンになった。バンダナは汗止め。今ではパロディにされてるけど(笑)」

12曲歌い上げ、和やかな雰囲気のまま前半終了。換気のため15分間の休憩。EASTサイドのプロジェクターには、懐かしいライブ写真やポートレイトが映し出され、インストが流れ出す・・・

・君に会うまでは
・散歩道
・朝のシルエット
・丘の上の愛    だったと思う・・・


少し涼しくなって後半スタート。
そうだ・・・
昔は「路地裏の少年」から後半がスタートしていたよね。。。

MC「40年前のことは、もう殆ど思い出せないし、あの頃の気持ちと今は違う。あの時生きていた父も母もいなくなり、親しい友人も何人かいなくなった。失うものもあれば、得るものもある。・・・大人になってタイムカプセルを取り出した時、当時の懐かしい風景や音、匂いまで蘇る・・・今まで出会った全ての人に感謝している。そして誰よりも今日、ここにいるあなたに感謝しています。」


ステージオープニングを飾ったThe Beatles「In My Life」は、ここへの道標だと気付く。


思い出の場所が幾つもある
変わってしまった場所
永遠に変わらない場所
消えてしまった場所
変わらず残っている場所
そこには、
恋人や友との忘れられない思い出がある
亡くなった人もいる
生きている人もいる
人生で出会った全ての人を僕は愛している
(In My Life 翻訳:Hitomi)

MC「今日まで音楽をやって来て、苦しいこと(←他の言葉だったと思う)もあった。でも音楽が好きだから続けられた。少年がずっと恋し続けるように音楽を続けられたら・・・それでいいんだと思う。」


「My First Love」弾き語り(1コーラス)


そして「終りなき疾走」。この歌に「ヒットチャートはNo.1」と言う【歌詩】がある。No.1を夢に描いて音楽を始めた少年時代を歌ったのだろうが、まだ「J.BOY」がヒットする前(J.BOYが生まれる前)、アーティストは盛んにステージで「俺はヒットチャートでNo.1になりたい!【君達】の努力が足りない!」と叫んでいた。良く叱られたものだ(笑)。

もちろん、冗談半分のつもりだったのかも知れないが、10代の純心な私達は「大好きなアーティストがNo.1になりたいと言っている!No.1にして上げたい!なって欲しい!」と心底、願った。小遣いの全てを使い果たしては葉書を買ってラジオ番組にリクエスト。有線にもリクエスト。新聞や雑誌に特集が組まれれば買い漁り、レコードを全て買って、プラチナチケットを手にコンサート会場へと足を運んだ。

そして、ついに・・・

1986年(昭和61年)11月16日(日)新聞記事(自宅保存  ※掲載画像を変更致しました。右下はコンサート会場配布チラシ)

当時、私は大学生。新聞を開き「1位」の文字に、嬉しさと誇らしさと、なぜかちょっぴり淋しさを覚えた・・・

「終りなき疾走」は、私にとってまさにタイムカプセル。あの頃の記憶と、アーティストと共に走った楽しい思い出が蘇る。。。

MC「The Beatlesが来日公演を行ったのはたった1度(1966年)この武道館だった。ミュージシャンにとって、武道館は憧れの聖地。僕の音楽人生の中で、このステージに立ったのは今日を数えて5回だけ。」


私は40年前、最初の武道館公演が行われた1982年に、このアーティストの存在を知った。当時のボーイフレンドが教えてくれた。しかし、高校2年生の私が武道館に行けるはずもなく・・・。その後、アーティストに憧れ、アーティストが歌う東京と言う街を知りたくて、2浪して上京。運命のいたずらでUターン就職は叶わず、東京で暮らした。その後の人生も辛く苦しい事ばかりだったが、いつもアーティストの存在と歌に励まされて今日まで生きて来た。

そのアーティストが、2016年(多分)のNHKホールで「渋谷は第2の故郷」と言った。だから私はここにいる。渋谷のマイクの前にいる。アーティストがそう言わなかったら、きっと今の私はないだろう。音楽には人の心を変え、人生を変えてしまう魔法の力がある。・・・そう信じている。

5回の武道館公演のうち、私は2002年1月11日・12日に、そして昨夜の2022年1月7日に参加。こうして40年間、アーティストを応援させて頂き、40年経った今も同じ時空を共有させて頂き、とても幸せだと感じた。心からありがとうをお伝えしたい。

ステージはシンプルなブラックの様相。「愛の世代の前に」をシャウトすると、ステージ前方と後方から幾つもの火柱が上がった。何度も何度も吹き上がる炎。ラストは華やかな火花が流れ落ち、掠れるような小さな歓声が漏れた。

アンコールの大きな拍手。

MC「今度会う時は、大声で叫んで、一緒に歌えるといいね」

鳴り止まない拍手。

終演。

セットリストは40年前と同じ。当時のDATAはこちら↓

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初の武道館公演から40周年、
誠におめでとうございます。
素晴らしいステージを、
心からありがとうございました。

深く感謝を込めて✨

名倉一美(なぐら ひとみ)

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