mono-lessの「スタPよこせ、早く!」 #1【2020年プレイまとめ(その1)】
こんにちは。mono-lessです。
あれやこれやのせいでイマイチ年の瀬という実感の薄い年末ですが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか。
さて2020年もあと二週間でおしまいということで、今回は私が2020年に趣味で遊んだボードゲームについて、備忘録的にまとめることにしました。なお、当方ボドゲ歴三年くらい。プレイ頻度は月に一~三度くらい知人と遊ぶだけというエンジョイ勢のヌルゲーマーなので、界隈で話題沸騰の最新ゲームや、知る人ぞ知る通なゲームの話題などは基本的にありません。旬の過ぎた有名ゲームをチマチマと「これ、楽しいね~」などと言いながら遊んでいるだけですので、ガチゲーマーの方はおおらかな目で見てくださいね。
今年よくボードゲームで遊んだ友人は主に二人なのですが、今回は小学校からの友人であるK君とプレイしたゲームのうち、記憶に残る10作品を対談形式で振り返ろうと思います。(全二回予定)
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1.アグリコラ:リバイズドエディション (Agricola [Revised Edition], 2016)
K「アグリコラは今年もよく遊んだね」
モノ「コロナの影響で人が集まりづらくなっちゃったじゃない。で、「俺ら毎回二人だし、たまには」ってことで、あえてあまり遊んだことがなかった一人用のスコアアタックルールを二人で相談しながら遊んでみたら、思いのほか面白くてハマっちゃった」
▲ワーカープレイスメントゲームの超有名作。限られた個数の自コマ(ワーカー)を使って、資源を集めたり、多種多様なカードをプレイすることで、自分の農場・牧場を作りあげていく。常に場の動きを読んだり先を見通すことを要求され、失敗すると大きなマイナス点をくらうため、最初は「とにかく苦しいゲーム」という印象を受けがちだったりする。
K「そうそう。今年はソロプレイブームの年だった。相談してると『あ、気づかなかったけど、その手はイイね』とか気づきが結構あって面白いんだよね。戦略研究にもなるし、SNSとかネット見たら自己記録をアップしてる人とかいて比較する楽しみもあるし」
モノ「キミ、海外の人のソロプレイ動画見て、『ソロルール間違ってるじゃん!』とか『こんなんだったら俺らの方が高得点取れるよなあ!』とかボロクソ言ってたよね(笑)」
K「でも実際はそのあと35点しか取れなくてションボリ……って」
二人「ゲラゲラ(笑)」
モノ「ちなみに記録を見返すと今年のハイスコアは64点だって」
K「たぶん来年も新しい拡張の日本語版が出るだろうし、まだまだこの先も遊ぶだろうね」
2.ワードミノ (2019)
モノ「去年の札幌ボドゲ博で買ったんだよね。uchibacoyaさんの内箱込みで。売り子の人が『積荷にすると潰れるから、内箱は手持ちで持ってきましたよ~』って言ってたの覚えてる」
K「これはもう子供から大人まで、日本語がわかるなら誰でも遊べる軽量級ワードゲーム。人を選ばない」
モノ「基本は言葉を作って勝利ポイントを貯めていくゲームなんだけど、『ただし七文字の言葉を作れればポイントに関わらず一撃勝利』っていうルールもあって、そのアクセントがいい具合に効いてる」
K「やっぱ常に七文字の手がないか考えるもんね。不用意に長い文字列を作ってナイスパスを渡さないようにも気を付けるし」
▲ゲームNOWAさんがリリースしたワードゲーム。ドミノ牌を模した文字タイルをつなげて言葉を作っていき、ポイントを稼いでいく。タイルには使いやすい文字のレベル1、使いにくい文字だけどポイントの高いレベル2、好きな文字として使っていいワイルド(無論、他者にも利用されてしまう)の三種類があり、どれを引くかという選択も勝負のカギとなる。
モノ「あと俺ら独自で、使える言葉にテーマ制限をかけて遊んだりして、それも楽しかった。”ゲームに出てくる言葉”とか」
K「"なんか不安な気持ちになる言葉"とか(笑)」
モノ「”官能用語”とか(笑)」
K「すごい真剣な顔で長考してるから『どしたん?』って訊いたら、『あと一文字あれば、【さおしまい(竿姉妹)】が出来るのに……』って」
二人「ゲラゲラ(笑)」
モノ「まあ、身内メンツだから出来る遊びですよ。前にこのときのことをツイートしたら、ワードミノのデザイナーさんにいいねしてもらっちゃって、あれなんか申し訳なかったな(笑)こんな邪道な遊び方せずとも楽しいです、って改めて伝えたい」
3.Q.E. (2019)
モノ「これは別なメンツと遊んだんだけど、笑ったなぁ。得点タイルをオークションで競り落として集めていくっていう単純な競りゲームなんだけど、面白いのが各自の所持金が無限大なんだよね」
K「お金の概念が無いってこと?」
モノ「各自小切手を持ってて、入札するときはそこにペンで金額を書きこむんだけど、そこに好きな数字を書いていいっていう。だから100って書いてもいいし、5000兆って書いてもいい」
K「え、それで競りは普通に高い金額の方が勝つの?」
モノ「そうだよ」
K「バカじゃないの(笑)」
モノ「ただ、もう一つ大事なルールがあって、最終的に使った金額が一番多い人は無条件で負けなんだ」
K「なるほど、そこで抑制してるのね」
▲Q.E.(量的金融緩和政策)をテーマにしたオークションゲーム。プレイヤーは各国の代表となり、企業タイルを競り落としていく。国庫から出資している設定で持ち金は無尽蔵。タイルには産業マークが描かれており、このマークを決まったセットで集めるとボーナスポイントがもらえるため、プレイヤーごとに欲しいタイルに偏りが出来ていくところがミソ。
モノ「だから、みんな二番目に高い金額を使ってやろうとするんだけど、誰がいくら入札したかはオークションの親しか知ることができない」
K「場がどれだけ荒れてるか、すぐに気づけないのか」
モノ「自分が親の番になったときに、『この人、これだけ出してるから、このくらいは使っていいな』とか『誰だよ、こんなに釣り上げたの!道理で全然競り勝てないわけだよ!』っていうことが判明したりして、そのハチャメチャ加減がいちいち楽しい」
K「それはたしかに面白そうだね」
モノ「これも一種のコミュケーション系ゲームと言えるんじゃないかなって。大喜利に代表される言語コミュニケーションで笑えるゲームって山ほどあるけど、これは『入札金額』っていう無機質なシステム上のコミュニケ―ションで笑える珍しいゲームだと思うし、そこがとても好き」
4.オーディンの祝祭 (A Feast for Odin, 2016)
モノ「重量級のワーカープレイスメント”アグリコラ”と軽量級のパズルゲーム”パッチワーク”という二つの傑作をプレイして、どうやらこのウヴェ・ローゼンベルクというゲームデザイナーは只者じゃないっていうのがわかってきた」
K「どっちも基本ルールはシンプルなのに奥深さが果てしないっていう」
モノ「それでこのゲームに辿り着いて、ツイッターで『オーディンの祝祭って面白いのかな』って呟いたら、一気に『面白いです!』『オススメします!』って多方面から飛んできて、『うわ、こんな人気あるんだ』って」
K「やっぱ固定ファンがガッチリついてるんだね」
モノ「で、二人で折半して買ったら、アグリコラとパッチワークを掛け合わせてアンプで増幅したみたいな凄まじいボリュームのゲームで腰ぬかした」
▲ウヴェ作ワーカープレイスメントの極北。バイキングの長となって、自分の居住地を工芸品や宝物で埋めていく。この居住地ボードがパズルになっており、それを埋めるピースをワーカープレイスメントで集めていくという仕掛け。職業カード、家畜の繁殖、食料供給などのアグリコラの一部ルールを流用しながらも、ダイスロールなどの新規システムも入った特盛ゲーム。
K「コンポーネント(内容物)の量もなかなかだもんね。拡げたらテーブルに収まらなくて、最初は床に拡げて遊んだ記憶がある。で、初手から異様に自由度高くて途方に暮れるっていう(笑)」
モノ「双方、無言(笑)そりゃあ60個近いガチムチの選択肢をいきなり眼前に突き付けられて、『ねぇ、どれにする~?』って言われりゃそうなるよね。よりどりみどりすぎる。メニュー豊富な老舗の食堂じゃないんだからっていうさ(笑)」
K「まあ、よく見ると最初から選べない選択肢も多いんだけどね。最初の見た目のインパクトはそれくらい大きかった」
モノ「でも一回目のプレイ途中ですでに『これは面白い』って感覚は十二分にあったよね。パズルを埋めれば埋めるほど収入として新たなピースがもらえるから、それでさらにパズルを埋められるっていうサイクルの気持ちよさ」
K「効率的かどうかは別として、マスを全部埋められたらうれしいんだよね。本当にこのゲームは自由で面白いよなぁ。人気なのも納得した」
モノ「『拡張セット含めて完成するよ』っていう話はよく聞くんだけど、まだそっちは未プレイなんだよね。来年は遊びたいな」
5.ワイナリーの四季 (Viticulture Essential Edition, 2015)
モノ「もともと遊んではいたんだけど、アグリコラから続くソロプレイブームの流れにのって、『これも一人用ルールで遊んでみるか』って」
K「今年は本当にそれが多かった」
モノ「ボドゲのソロプレイには大まかに分けて二つ種類があって、スコアアタック形式のものと、”オートマ”と呼ばれる仮想の敵プレイヤーと対戦するもの。アグリコラやオーディンは前者で、これは後者。ここのメーカー(注:Stonemaier Games)はオートマ形式が多い」
K「キャンペーンっていう、いろんな条件付きで対戦するストーリーモードみたいなのが遊べる。途中まで遊んだけど、今のところほとんど苦労せず勝ってるよね」
▲アグリコラと同様、農業テーマのワーカープレイスメント。四季それぞれのアクションをしながら、両親から譲り受けたワイン農園を経営していく。ブドウを育てて収穫、ワインを醸造、出荷という流れでポイントを稼ぐのが王道なのだが、途中で貰えるカードに強い効果のものも多く、場合によっては一切ワインを出荷せずにポイントを稼ぐという変なプレイもできたりする。
K「ワイナリー、好きなんだよなぁ」
モノ「なんというか、ワイナリーは全体的にゆるいんだよね」
K「同じシステムのアグリコラは手番数を増やすとデメリットもついてくるんだけど、ワイナリーはないしね」
モノ「うん。カード効果の調整も大味で引き運も大きいし。それが物足りなく感じる時もあれば、ちょうどいい時もある。辛口のカレーもいいけど、たまには甘口も食べたくなる感じっていうか」
K「確かになんか気軽に遊べる雰囲気があるよね。『さあ、やるかぁ!』って力を入れずに遊べる」
モノ「拡張セットを入れたら、もっと締まったゲームになるんだけどね。でも拡張無しのワイナリーのゆるさもどこか魅力を感じるんだよな」
(#2につづく)
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