詩「無題02」

ああぼくは、どんなにこの時を待っていたんだろう

魚の鱗が頬を切って

雪の結晶が目を刺しても

ぼくの内臓はびくともしない

くだらない人形の描いた絵を

吐き捨てるだけの音楽を

投げつけるだけの人人人

全部トロッコに乗せられて

ブレーキの効かない線路を走る

かなしいと思い込むことはやめた

やさしいと勘違いしていた

ぼくのなかのぼく

別れを告げて

ただ地続きの道を歩きだしていた


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