途中で諦めた小説もどき
夏休み目前、学校からの帰り道。定期代をケチるために片道4キロほどの道を自転車で通学していることを少しばかり後悔し始めているこの頃。
自宅が山の中にあるが故に行きは下のため楽だが、帰りはとてもしんどい。だからといってバスは一本逃すと最低でも30分かかるし、そもそも高い。たかが数千円と思うかもしれないがど田舎に住む学生にとっては痛手である。
半分ほど進んだ頃、湿度が急激に上昇する感覚がした。
木々は風に揺れ、空は猛スピードで雲が覆い隠していく。降られるより早く家に辿り着けないだ