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日記アプリに必要なデザインはInDesginにあり

この記事は第1回 SandboxデザインLTで話した内容と同じです。

最近の悩み、日記が書けない

日記の効果は理解しつつも、全然続かない。ツールも以下のものを触ってきたが、結局数週間で辞めてしまうことが多かった。

  • Notion

  • Scrapbox

  • Day One

  • 紙の日記帳

日記に欲しい3要素

原因を考えた際に、私が日記を続けるには3つの要素、機能が必要だと考えた。

  1. デジタルアプリであること

  2. サボった記憶をできるだけ忘れさせること

  3. 過去の内容を感じられること

それぞれ見ていこう。


1.デジタルアプリであること

一番の理由は字が綺麗に表示されるから。私は超絶字が汚いのだ。過去に書いたヒヒエログリフなんぞ読む気にならない。

他にも色々利点があるので結局デジタルアプリにこだわる必要があった。

  • 検索が使える

  • いつでも気付いた時に書ける

  • フォントを変えてテンションが上げられる

  • デザインをカスタマイズできる

2.サボった記憶をできるだけ忘れさせること

日記アプリの多くがカレンダー形式を採用している。これは積み重ねが分かりやすい良いレイアウトだと思う。

しかし、これまで書いた日記を認識しやすいという事は、書かなかった日記も認識しやすいという事である。

例えば1週間のカレンダーが空っぽだったら、自分の習慣化能力の低さに絶望してネガティブな気持ちになる。また、こんな場合もあるかもしれない。今までずっと書いていたのにがついていたのに、1日だけ忘れてサボってしまった。その日は日記のカレンダーを開くたび、毎回意識することになる。

もちろん、連続記録を守ることを目標としてストイックに利用している人もいるだろう。しあkし、一方でそのプレッシャーに負けて辞めてしまう人も多い気がする。

私は後者であるため、いっそのこと書いていない日などは見なくていい。したがって、私にとってはカレンダー形式は良くないデザインである。

3.過去の内容を感じられること

この話は少し長い。頑張ってついてきてほしい。

まず私自身の体験を振り返ってみると日記を続けるには過去の内容を感じる、正確にいえば本文を含めて軽く目を通す体験が重要だと気付いた。

過去をの日記を見ると「あの時あんなことしてたんだなー」と楽しくなるし、文字の分量を見えることで「昨日はこれくらい書いたんだ。この日めっちゃ開店じゃん」とか思ったり「1年通して結構書いてきたなー」と今までの頑張りを感じられる。

しかし、下記のようなリスト形式やカード形式の場合、それは叶わない。なぜならタイトルのみ、もしくはほぼ読ませる気がない一定文字数の本文だけしか表示されていないからである。これで印象に残るのは「内容」ではなく、「日記の数」だけである。

この体験を下図のようにまとめた。本文を折りたたんだおかげで、より広い範囲を見れるようになった一方、本文まで深く進むとスコープが狭まり、本文同士の横のつながりが全くなくなる。初めに行った過去の日記を感じるためには、2列目を並列に見たいところだ。

=======余談コーナー================

この現象というか特徴はデジタルにありがちな問題だと思っている。現実では受動的に得られる情報があるが、デジタルのファイルシステムはそれを排除している。

例えば、机に立てかけている写真立ては日々の生活の中で目に付く。ある本を読もうと本棚に近づけば、目的の本の隣の本も自然と意識が向く。一方、デジタルアプリでは主体性がない限り隣にある存在が見えない。

これは落合陽一の言葉の「質量のあるものは壊れる,質量のないものは忘れる」で言われている「忘れる」の理由の1つだと思っている。(もちろん、他の理由として、デジタル世界に入るため手間がかかるなどもあるとは思っているが。)

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話を戻して、ではスコープをもっと広げるためにはどうすればいいのか?という話をしよう。解決策は簡単でタイトル、本文を全て同一画面上に配置すればいい。

めちゃくちゃダサいと思った人がいるかもしれないが意外と身の回りにはそういったものがたくさんある。

  • 見開き手帳の右に日記を書く場合、左にある昨日の日記を見ることになる。また、今日の場所を探すまでにペラペラとページを捲る過程で過去の日記の量を感じられる。

  • パワポ系ツールはスクロールで同じ画面の上下を行き来できる

  • Notionでも1ファイルにAタイトルA本文BタイトルB本文を書き連ねれば同一画面上になる

また、文章系ではないが、デザインツールは多くがこの同一画面上に要素を並べる手法をとっている。私がそもそもデジタル日記アプリに違和感を覚えたのは、普段からデザインツールをメインで使っているかもしれない。

  • Figma。特にFigJam

  • Miro

(こう考えると、意外とスライド型のノートとか面白そうである。誰か作って欲しい。)

これらのツールの体験を下図にまとめた。本文が追加された分、視野は狭くなったが、本文を含めて複数の日記を見れるようになる。

InDesginで日記を書こう

先に上げた課題、「デジタルアプリであること」「サボった記憶をできるだけ忘れさせること」「過去の内容を感じられること(全てを同一画面に配置する事)」を満たすアプリとして現在はInDesginを選んでいる。

InDesginはAdobeのソフトで、超高性能Wordだと思ってくれればいい。雑誌、書籍などの大量の文章を扱うのが得意なソフトである。

現状の私の日記は下画像のようになっている。まずポイントの1つ目として書いた日記だけを詰めて配置しているため、書いていない日を認識しずらい。特に過去のものは前後の日付を確認しない限り、空白の日は認識できない。

2つ目のポイントとして、下画像にあるようにスライドと似た形で全体を見ることができる。これによって「あーこの日は結構書いたな」とか「今年は全部でこんだけ書いたのか」ということを感じられる。

3つ目は横長の形にしていること。A4を横にして、さらにそれを見開きに設定している。こうすることで書く前日の日記が目に入りやすい。

InDesgin高すぎ問題

現状はInDesginに結構満足している。しているが、Adobeの一端なだけあり、高いのでお勧めはしづらい。単体でのサブスクは月額約2000円以上はかかる。

用途も写真集や雑誌、スライドには使えるがAi, Psよりは使う人は限られそうである。個人的には文字のスタイル機能はFigmaより使いやすいのだが、うーん。

もう少し値段なんとかなりませんかねAdobeさん。

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