専門の周りの領域を学ぶことについて
私は自称UI/UXを専門としているが、最近イラスト、インテリアデザイン、音楽などに手を伸ばしている。
結論、周りの領域を学ぶことが結構重要だと感じたので、それについて書いていく。
概要
現在は学部4年の10月であり、私は卒業までの期間を、これまで自分が触れてこなかったクリエイティブ系の分野に触れるという目標を立てて活動している。
具体的に学部4年11月までにやってきたことは次の通り。長ければ数ヶ月単位、短ければ数週間単位で学習、創作活動を行なった。
ソフト
Blender
AfterEffects
Garageband
Photoshop
TouchDesginer
分野
イラスト
サムネイル
タイポグラフィー、ロゴ
配色、色名
写真
デザインの歴史
インテリアの歴史
作曲
効果
大きく次の4つの効果があった。
クリエイティブ系でできることが増える
知識が増えた
特定の分野を強化できる
拗らせ回避
1. クリエイティブ系でできることが増える
使えるアプリが増えれば、単純にできることも増える。
BlenderやAfter Effectsを使うことで、3Dモデル、パーティクルの以前はできなかった表現ができるようになった。
2. 知識が増えた
主にデザイン歴史、芸術史などを学んで身につけたものである。
具体的には次の2つの効果がある。
<デザインスタイルの種類を増やせた>
まず、デザインスタイルとは、デザインの詳細なカテゴリ分けという意味で使っている。「大人っぽい」、「青っぽい」という曖昧なものではなく、サイケデリック、ヴェイパーウェーブのように、歴史、制作ルールがある程度具体化されている物である。
このスタイルを増やすこで、次のような流れを実現できるようになる。
スタイルのイメージを思いついた → スタイル名から類似を見つけられる
いい作品を見つけた → 所属するスタイルから長所や短所、ルールを分析しやすくなり、自分の作品に応用しやすくなる
スタイルの話が出てくる → 付いていける
しかし、このスタイルの知識を網羅している書籍、サイトはあまりない。
理由としては、デザインはスタイルのカテゴリの由来が多くの分野にばらけているという特徴が挙げられる。油絵は芸術、アールデコはデザイン史、ブルータリズムは建築、エスニックは民族衣装である。それらがお互いにインスパイアをされて、新しいスタイルが生まれたりするため、1つの基準で全てを表示できない。
解決策としては、単純に別の領域にも手を出して知識を増やすしかない。
<作品の背景を知れる>
作品はスタイル以外にも、製作者、国、年代によってもカテゴライズできる。スタイルと同じメリットが生まれることに加えて、これらの情報は作品ごとに生まれるため、より深く意図や思いを知れる。
また、製作者中心に調べると、ビジュアル的な共通点がない作品や考案された施設、法則などの情報も得ることができる。これは自分の意図しない知識を得られることになるため、重要な機会だと思っている。
2. 特定の分野を強化できる
特定のスキルを向上させるために別の領域に手を伸ばすのは効果的である。
例えば、イラストのスキル全体で見た時に撮影の要素は約1%ほどしかないため、解説や応用の例が少ない。しかし、アニメの撮影という分野で見れば、撮影のスキルの割合は約90%ほどである。この場合、撮影を学ぶには、アニメの撮影を学んだ方がマスターできるまでの時間が短いと考えている。
この事象は偶発的に生まれることも多いため、とりあえず他の領域に似たようなものがないか、視野を広く保つのはいい方法だと思う。
個人的なまとめは、一番下に書いた。
3. 拗らせ回避
私は結構クリエイティブ系はなんでも得意になりたいという願望がある。不完全燃焼で諦めたものは、数ヶ月後にまたやりたくなってしまう。
例えば、音楽やりたい→電子ピアノを買う→諦める→(一年後)→音楽やりたい→MIDIキーボードを買う という拗らせをしている。
この解決法はまーまー上手くなるしかないので、拗らせを長引かせないように早めに基本をマスターしておくことは必要だと感じた。
専門の周りを学習する時期について
専門外の学習をしている期間は、当然専門の学びは遅くなってしまう。
しかし、前述した通りデザインでは専門外を学ぶことはとても大切である。
つまり、いつ専門外を学習するべきかということが問題である。
私の結論としては、「専門の方がある程度落ち着いたらすぐに」である。
理由は、機会損失を防ぐためである。知識はA→B→Cというように繋がっていくものであり、途中のBがいないとCへは辿り着けない。このBは単純に知識である場合と、ものを見る視点である場合がある。
そのBがあることで文章であったり、街中で見つけた看板の配色や、YouTubeのGBMの音楽に対してアンテナを張って、見逃さずにinputとして吸収できる。そして、この機会は何もせずとも勝手に訪れるので、早めにBを形作っておけば、その分多くのCに巡り会えるということである。
ちなみに知識の場合、Bは完璧に理解している必要はない。どうせ必要になった時に改めて調べるため、どんなものがあるか、ないのかだけ覚えれば問題なく機能する。
個人的 別領域での強化方法
ここでは、ある分野を伸ばす時に、あえて別の分野のことを学習した実体験を羅列する。少しでも参考になってくれたら嬉しい。
イラスト →
漫画
線画であり、複雑な影もないので参考にしやすい
顔の表情、体勢の種類がたくさんある
(東京グール見まくった)
アニメの撮影工程
撮影では、雰囲気を出すために全体にグラデーションをかけたり、や光線、ゴーストを追加したりする
アニメの撮影はもちろん動画だが、それを参考にイラストに同じ効果をかけるとカッコよくなる
現実の俳優の顔、服、化粧
まつ毛の形や、目の周りのグラデーションは現実の顔、化粧を参考にすると理解しやすい
現実の人体構造
ポーズを作りやすくなる(と思っているので、これからやる)
タイポグラフィー →
習字
余白の残し方やフォントのバランスを整えるのにいい練習になる(と思っているので、これからやるかも)
Photoshop →
YouTubeサムネイル、TVのテロップ
Photoshopのレイヤースタイルによる、文字の装飾の参考におすすめ
イラスト
写真加工だけだとPhotoshopのマスク、ブレンドモード、ペンの機能をたくさん使う機会が生まれる
After Effectsのエフェクト →
画像の背景作り
AfterEffectsはAdobe系ソフトで唯一パーティクルなどの表現に優れている
動画目的よりも、静止画の雰囲気作りの方がエフェクトを学びやすかった
SFっぽいUI、スキュモーフィズム、ニューモーフィズム →
シンセサイザーのUI
現実世界で一番尖っているUI
デザインスタイル →
配色の本
意外と色からスタイルの詳細を知れることが多い
カテゴリごとのポスターを集めた系の本だと、「大人っぽい」、「近未来っぽい」という背景のない情報が多いので注意
分かりやすいデザイン、図解 →
企業の事業説明スライド
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