ほぐした唐辛四季と低賃金労働ロマンスマンモス
広々とした薄暗く肌寒い灰鼠色の工場内。
ベルトコンベアから流れてくる煙草。
L・A・R・K表記の銘柄は赤ラーク。
右から流れて来るその赤ラークのセロハンを剥がし、蓋を開け、20本の煙草を作業台に広げる。
カッターを使い煙草を一本一本切り裂き、乾燥加工された粉粉の葉を丁寧に取り除く。
粉粉が飛び散らないように番重の中へとひたひたになるまで敷き詰める。
不要物のゴミは右下に設置してあるゴミ箱へ棄てる。この作業は延々と続く。
きーんこーんかーんこーん、と、お昼のチャイムが室内