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世界の農家から小規模農業の可能性を探してみた

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メンバーシップ限定マガジンです。 これまで日本ではまだ翻訳されていない農業の本を読んできました。 まだ翻訳されていない洋書を手に取って読んで見たいと思えるキッカケになるようなマガ…
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記事一覧

第三十一回:バイオロジカル農法

今回から「バイオロジカル農法」について紹介したいと思います。 取り上げる本は「The Biological Farmer」Gary F. Zimmer (著), Leilani Zimmer-Durand (著)です。 *アマゾンアソシエイトに参加しています この本は2002年に初版が発売され改定版が2017年に出版されました。 先日紹介した「Pick-Your-Own Farming: Free Yourself from Farmers Markets and J

第三十回:テクニカルノート12

一か月かけて米国農務省天然資源保全局(NRCS)が最近発表したテクニカルノート12を翻訳してきました。このテクニカルノート12は有機農業生産に関連するすべての情報を提供することを目的としています。 全体がようやく終わったのでまとめて紹介したいと思います。 ドキュメント版とnoteで全体を共有いたします。 https://directives.nrcs.usda.gov//sites/default/files2/1714487449/Technical%20Note%2

第二十九回:効果的な水やりをする為のヒント

今回は水やり(潅水)について考えていきたいと思います。 以前の記事でも書いたのですが、潅水の技術やポイントなどについては資料が少ないように感じます。 私も黒枝豆を栽培している時は全く雨が降らない時などは畝間潅水出来るところはしていましたが、出来ない時はスズメの涙ほどの手潅水をする事しかできませんでした。 今年は全国で水不足が起きました。日本はこれまで水に困った事はあまりなく、天水に頼っていてもそこまで深刻な事態になる事が少なかったのではないでしょうか。しかしこれから農業

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2024年8‐9月号:世界の小規模農家から小規模農業の可能性を探してみた

いつの間にか10月になっていました。 今回は8・9月合併号とします。 まだ日本では翻訳されていないが古典的な微生物の名著から2024年2月に発売されたばかりの新著も紹介していますので世界の農業に興味のある方は是非お勧めします。 第十九回:ソイルフードウェブ(土壌食物網)の原理原則「Teaming with Microbes」Jeff Lowenfels (著), Wayne Lewis (著)」からソイルフードウェブを意識した畑・土づくりの原則を紹介します。 今回の記事

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第二十八回:土壌食物連鎖の中でのミミズの役割とは?

今回も前回に引き続きミミズについて考えていきたいと思います。 1、分解者 ミミズの分解者としての能力の高さをご存じでしょうか。森の地面や庭、芝生の葉は、通常ミミズによる粉砕がなければ分解に1〜2年かかりますが、ミミズがいれば3ヶ月で分解されます。 ミミズが分解した葉やその他の有機物はバクテリアや菌類が有機物中のセルロース(およびその他の炭水化物)やリグニン(非炭水化物)にアクセスしやすくなります。 しかしこの分解の速さが時には弊害になると筆者は言います。 下記翻訳部

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第二十七回:ミミズがなぜ農家にとって重要なのか?

今回は農家にとって重要な生物である「ミミズ」について2回に分けて考えていきたいと思います。 参考にしたのが「Teaming with Microbes: The Organic Gardener's Guide to the Soil Food Web 」Jeff Lowenfels (著), Wayne Lewis (著)です。 *アマゾンアソシエイトに参加しています ミミズという生き物の興味深い部分やなぜ重要なのかを紹介出来ればと思います。 1、森林土壌と畑土壌で

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第二十六回:新規就農者にとって重要な8つの問いとは?

以前農家に必要な3つのスキルを紹介しました。その時に参考にしたのが「The Farmer's Office」ジュリア・シャンクス(著)です。 最近セカンドエディションが出ました。 *アマゾンアソシエイトに参加しています この本の中から農業を始める前にしてほしい重要な問い8つを紹介します。 これから新規就農者する人や興味のある人は参考にしてほしい内容です。 スキル では振り返りも含めて農家に必要なスキルと質問を紹介します。  1・オペレーション(栽培管理)  どの

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第二十五回:オンラインでの集客のポイントとは?

*公開から一週間だけセールします。 SNSやホームページを使って農家が発信する事は当たり前になってきました。 ではオンラインで集客するポイントは何なのか?についての考察が参考になるものを前回も紹介した「Pick-Your-Own Farming: Free Yourself from Farmers Markets and Join the Agritourism Revolution! 」 Megan Neubauer (著)からまとめたものを紹介したいと思います。

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第二十四回:翻訳されていない本をまるまる一冊翻訳

以前紹介した「Pick-Your-Own Farming: Free Yourself from Farmers Markets and Join the Agritourism Revolution! 」 Megan Neubauer (著)があります。 この本の内容がとても良かったのでコツコツと一章から翻訳していたのですがついに第八章までの全ての章を翻訳いたしました。 洋書を一冊翻訳したのが人生初めてでしたので感慨深いです。 合計112ページで文字数が13万1546

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第二十三回:農家にとって退屈な会計がなぜ重要なのか?

前回農業をしていく上で必要なスキルについて紹介しました。 その中で簿記・会計の能力を取り上げました。 農業をしたい人にとっては退屈な分野かもしれません。 私も農業を始めた時は野菜や土壌作りなどの栽培についてはとても興味を持って勉強していました。 私も最初は美味しいものを作れば売れるし、どれだけ品質の高い作物を作れるかだけ考えれば良いと思っていましたが実際には違います。 今回は小規模農家の簿記・会計の基本について書かれた「「The Farmer's Office」ジュリア

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第二十二回:農家に必要な3つのスキル

農家は生産から販売まで行う起業家です。 農家が成功する為に必要なスキル3つについて、それに関連する本も併せて紹介します。

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第二十一回:農家向けに開発された初のバーチャルアシスタント

今回は本ではなく農家向けに開発されたアプリ「Farmhand」について紹介します。

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第二十回:シンプルでエレガントな不耕起システムの作り方

今回紹介するのは小規模農家の不耕起栽培方法について書かれた「The Organic No-Till Farming Revolution(不耕起革命)」Andrew Mefferd (著)を紹介します。 *アマゾンアソシエイトに参加しています この本では不耕起栽培で農場を運営する農家を何人か紹介しているのですが、その中の一人であるNeversink farmの不耕起栽培システムを取り上げたいと思います。 最初の圃場準備と持続的に圃場をきれいに保ちながら、最小限の労力・コ

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第十九回:ソイルフードウェブ(土壌食物網)の原理原則

前回に引き続き「「Teaming with Microbes」Jeff Lowenfels (著), Wayne Lewis (著)」からソイルフードウェブを意識した畑・土づくりの原則を紹介します。 今回の記事で土壌微生物について何か発見があれば幸いです。 *アマゾンアソシエイトに参加しています 1、2種類の土壌微生物について 原則について紹介する前にこの本で言及している2種類の土壌微生物について簡単に紹介します。

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