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自戦記 中飛車vs.石田流

地元道場での対局。相手は小学4.5年生ほどの男の子だった。

 久々の道場。少し道に迷いながらも到着、知り合いの道場主に挨拶を済ませ対局を組んでもらう。相手の少年に棋力を聞くと「11級」と答えた。しかし、後の棋譜を見れば分かると思うが将棋ウォーズ二段はあるだろう。この歳で棋力詐欺とは将来はT田七段並みの活躍が期待できる。

対局が始まった。持ち時間は20分と秒読みが30秒、かなり長い将棋だ。

戦型はタイトルで示した通り中飛車対石田流だ。筆者は後手だったが便宜上符号と☗☖マークを逆にして先手として書いてある。

上図から☖3四歩☗6八金と進む。この6八金は先手の角交換からの4五角を警戒した手で5八金だと角交換された際に4五角とは打たれないが、バランスが悪いためこちらを選択。

上図からは☖5五歩☗7五歩☖7二銀☗4八玉☖4二玉☗3八玉☖3二玉と進む。

ここで7四歩と突っ掛けてみる。取れば3四飛と歩をかすめ取る手も出てくる。

上図からは☖3三角☗5八金寄☖2二玉☗4八金上☖1二香と進み穴熊対金無双の様相を呈してきた。

さらにそこから☗9六歩☖9四歩☗7三歩成☖同銀☗6八銀☖1一玉☗7六飛☖2二銀☗7七桂☖3二金☗9七角☖5四飛☗6六歩☖5六歩と進む。

ここで単に取るのは面白くなかったので飛車の横効きで受けながら銀で歩成を取って進出することにした。

上図からは☖5七歩成☗同銀となった。

そしてここで相手から鋭い手が飛んでくる。

☖7五歩。同飛には☖8四銀☗7六飛☖7五歩と打たれて桂取りが受からず、そこから☗同角☖同銀☗同飛も銀だけでは攻めが細く先手からは2二角からの攻めなどが見え劣勢と判断。

そのため☗同角☖8四銀と進む。ここで3三の桂馬に紐を付けるために☗8六角と引き☖7五歩と打たれる。

ここで同角では先ほど書いた手順に戻ってしまうため考えたくはない手。

☗5六飛。ぶつける手、穴熊相手に捌き合いはしたくはなかったが3二金が浮いているのがこちらの主張。

☖同飛☗同銀に☖7一金と飛車打ちを警戒する手には4五銀から角をいじめてから5二飛や5一飛が狙い。

実戦では☖8九飛☗8二飛と打ち合いになる。実戦では3一金と指してきたが8七飛成から攻め合う手もあったかもしれない。

ここでチャンスを逃す。金に釣られて8一飛成としてしまったが8三飛成から角を守りに行くべきだった。駒は手にできたが相手にも渡してしまった。銀を取れば角の活用見え、まだまだ分からなかった。

☖8九飛から☗8二飛☖3一金☗8一飛成☖8七飛成☗6一龍☖8六龍☗6七金☖7六歩☗4六桂と続く。

攻め合いになったが穴熊の固さの前にはあまりにも遅かった。

上図から☖7七歩成☗3四桂☖6七と☗4二金☖同角☗同桂成☖同金☗3一角☖同銀☗同龍☖3二金打☗2二銀☖同金☗4二龍☖3二金打と続く。

穴熊の常套手段である駒埋め。☗5一龍と逃げるが☖3三角と追われるがこの角打ちは疑問手に見える、飛車を追う以外に役に立ちそうにない。穴熊は金2枚で十分堅陣なので相手玉を攻めるのに使いたい角だったように思った。

☖3三角から☗9一龍☖5六龍☗3六香☖5八とのように進む。

ここで香車を退かせば2六桂の筋から詰むことは分かっていたが、どうなっても負けなので3三香成とする。

ここから☖4八と☗同銀☖2六桂を見て投了。

石田流対中飛車左穴熊は苦手意識があり、勝率も思わしくないので対策を練っていきたい。

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