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全国学力・学習状況調査(算数編)を考える

令和5年度の全国学力・学習状況調査を小学校教員の目線で考えていく(ひとりごと)の、最終回です。
今回は、小学校算数編です。
算数では、2つだけピックアップしてお伝えします。

正三角形の意味や性質について理解しているかどうかをみる。

問題2(3)
3年生、5年生での指導事項が問われています。
問題を見ていただくほうがイメージはしやすいが、正答である30度と回答している児童は、25%程度だった。
33.2%の児童は、60度と回答している。
これは、正三角形の角は60度をそのまま、選択していると考えられます。
「学習指導に当たっては、目的の図形をつくるための操作の見通しを立てることができるようにする」とありますが、
うーん、ちょっとイマイチかもしれませんね。
具体的操作(実際に図形を折ったり切ったりする)ことも大切ですが、学力調査のような場面では、これを頭の中でやらなければならないので大変です。


示された日常生活の場面を解釈し、小数の加法や乗法を用いて、求め方と答えを式や言葉を用いて記述し、その結果から条件に当てはまるかどうかを判断できるかどうかをみる。


問題3(2)
3,4年生 数と計算の場面
学習指導に当たって、「日常生活の問題を解決するために、場面を解釈して数量の関係を捉え、式を用いることができるようにすることが重要である。」とある。

これは、まったくその通りであるが、言うは易く行うは難し。
山場はいくつもある。
①場面解釈
②場面把握
③立式

これらをこなさないと、解答できない。
6年生でも難しい問題であるのだから、中学年ではよりじっくりと考えることも肝要と言えるのではないでしょうか。

算数を最後に考えてみて改めて思うのは、
この教科は特に低学年からの連続性がはっきり出てくるということである。
ここに語彙力や想像力も問われているわけであるから、非認知能力もいかに大切であるか、気づかせてくれた。
非認知能力って・・・就学前?!


https://www.nier.go.jp/23chousa/pdf/23mondai_shou_sansuu.pdf


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