【マカオ】フォーシーズンズホテル マカオ 宿泊記
2024年3月、初めてのマカオ旅行へ。
今回私たちが選んだホテルは「フォーシーズンズ ホテル マカオ」。
言わずと知れたカジノシティでホテルステイを満喫してきました。
前半はホテルについて、後半ではマカオ観光についてお届けします。
マカオ
マカオは独立国家ではありません。が、特別行政区として一定の自治権が中国の中央政府から認められています。
長らくポルトガル領だった当地が中国へ返還されたのはなんと1999年のこと。本当につい直近までポルトガルだったことに驚きです。
そんなマカオといえば一般に想起されるのは"カジノ"のイメージだと思います。もちろんそのイメージは正しいのですが、一方で旧ポルトガル領としてコロニアルな街並みも楽しむことができる観光の街でもあります。
香港からマカオへ入境
日本からマカオへは直行便も出ていますが、一度香港を経由してそこからバスやフェリーで向かうのもメジャーな移動手段となっています。
私たちは香港国際空港からバスでマカオへ入るルートを選びました。
まずは香港空港にてB4バス乗り場から香港口岸へ向かいます。
香港口岸からシャトルバスに乗って40分もすればマカオに到着です。
マカオ到着&移動手段
マカオの入境施設がバスの終着点。
入境手続きを経て、晴れてマカオの地に降り立ちます。
さてここからホテルまでの移動手段についてですが、結論、"コタイ"というカジノエリアへ宿泊する場合は無料でホテルへ辿り着くことが可能です。
順路は以下の通り。
まずこの入境施設から"タイパフェリーターミナル"まで運行している無料のバス(乗り場C)に乗ります。
タイパフェリーターミナルは各カジノホテルへのバスターミナルを兼ねており、メジャーなカジノホテルはここから無料のシャトルバスを随時運行しています。
入境→バス乗り場C→タイパフェリーターミナル→コタイ
これだけ覚えておけば問題ありません。
乗り継ぎこそ発生するものの無一文でもホテルエリアまで辿り着ける、カジノシティ様様です。
コタイエリアにあるいくつかの超巨大カジノは日々大陸からやってくる大量の日帰り客をピストン輸送するためにこの無料シャトルバスを運行しています。
フォーシーズンズはむしろ大量の客を迎えるようなキャパもなければそこを当てにしたホテルではないので、シャトルバスは運行されていません。
ただ、ベネチアンのバスに乗ればお隣まで運んでくれます。(タダ乗りOK)
フォーシーズンズ ホテル マカオ
今回宿泊するフォーシーズンズホテルマカオは"ベネチアン"と"パリジャン"というマカオを代表する超巨大カジノホテルに挟まれるような場所に位置しています。
カジノを目玉とするホテルではありませんが、この眠らない街で喧騒とは無縁の静けさを約束してくれるホテルです。
プレミアルーム
アサインされたのはプレミアルーム。
74〜79平米のゆとりあるお部屋でした。
入って左手には来客用のトイレがあり、大きめのワードローブも併設されています。
真っ直ぐ進むとダイニングエリアがあり、テーブルの上にはホテルからのプレゼントが沢山。
ベッドルームは70平米超のお部屋だけあってかなりゆとりのある設え。キングベッドを中心にソファやワークデスクがゆったりと配置されており窮屈さは微塵も感じません。
窓の外を見ればコタイエリアのカジノホテルが一望でき、賑やかな街並みと上品で静かな室内のギャップが堪りません。
続いては水回り。
こちらもダブルベイシンで広々とした空間。
最新のホテルではありませんが、さすがはフォーシーズンズ、隅々まで清潔に保たれています。
今回3泊しましたが、清掃スタッフも非常に丁寧な仕事ぶりで、毎晩チェックイン日のような気持ちで水回りを使用できました。水回りにうるさい方にはうってつけのホテルですね。
バスタブには毎回バブルバスを置いてもらえます。
カジノで当てて泡風呂に入れば最高にセレブな気分に浸れること間違いなしです。
ダイニング
フォーシーズンズマカオにはいくつかのダイニングがありますが今回利用したのは"王手ラーメン"という日本食ダイニング。
海外で食べるイマジナリー日本食が大好きな私たちにはうってつけです。
フォーシーズンズが運営しているだけあって店内は日本のラーメン屋さんの雰囲気とは異なります。
メニューはメインのラーメンを中心に唐揚げや揚げ出し豆腐など豊富な日本食が用意されていました。
肝心のラーメンはというと、なかなかなイマジナリー具合。妻が頼んだ"焼鳥ラーメン"は文字通り焼鳥が載った一品。
スープは豚骨醤油ベースだったかな?
麺はあまりコシがなく柔らかめです。
揚げ出し豆腐は衣がトンカツのような仕上がり笑
恐らくパン粉もまぶされていました。
とはいえスタッフのサービスも含めて素敵な空間で面白日本食を堪能できて大満足でした。
バー
最上階にはバー"The Study"があります。
広々ゆったりとした造りで、まったく混雑はしていないので静かに寛ぐことができます。
私たちが訪れた時も先客は1組だけ。先客が出てからは独り占め状態でした。
さて下戸の私たちがオーダーしたのはモクテル。
ノンアル系が充実しているのが嬉しいポイント。
青いモクテルはキュラソーリキュール、ピンクのモクテルはスプライトがベースでライチやレモンが入っています。
またこちらのバーにはテラス席も設けられており、そこからはガラスに邪魔されないコタイの夜景を存分に楽しむことができます。
朝食
朝食は毎朝"Belcancao"というダイニングで頂きます。基本的にはオールビュッフェの朝食です。
洋食と中華が中心で、和食はあまり多くありません。個人的には炒飯が凄く美味しかった印象。
海外あるあるですが、このダイニングはやや寒いので服装に要注意ですね。
マカオ観光について
さて、ホテルについてのご紹介は以上にして、ここからはマカオの観光について記載していきます。
マカオ観光をする上で覚えておきたいエリアは大きく4つ。
マカオ半島
コタイ
タイパ
コロアン
"マカオ半島"は旧ポルトガル領と中華が融合した街並み、そしてクラシックカジノが立ち並んでおり、観光するなら間違いなくメインとなるエリアです。
観光という点に絞ればここだけで完結するレベル。
そして私たちのホテルがある"コタイ"ですが、実は割と最近できた埋立地。
タイパ島とコロアン島の間にあった水路をまるっと埋め立てて誕生したというダイナミックチャイナなエリアです。
ここには主に外資(米国など)の大型カジノが進出しており、カジノのメインエリアとしてはマカオ半島よりもこちらが隆盛を極めています。
そして上記の通り元々は独立した島だった"タイパ"。
このエリアにもヨーロピアンな街並みが残っているようですが、ここ自体を観光で楽しむというよりはここをマカオ滞在の拠点とするのが便利そう。
マカオ半島とコタイの間に位置していることから観光、カジノ両方を効率よく楽しみたい方におすすめできる交通利便性に長けたエリアです。
"コロアン島"には今回立ち寄っていませんが、ここはゴージャスカジノシティというより都会の喧騒から離れてゆったり過ごしたい、そんな方向けのリゾート地のようです。マカオ玄人向きのエリアかも知れませんね。
ということで早速、観光のメインエリアとなるマカオ半島で定番のスポットを巡っていきます。
マカオ半島
マカオ半島へやってくるとまずどこからでも目に付くのがグランドリスボア。
内資で運営されるリスボアは2008年にオープンしたタワー棟(=グランドリスボア)がマカオの顔となっています。
この金ピカなタワーは蓮の花をイメージして建てられたのだそう。タワー手前のドーム部分には広大なカジノフロアが広がっており、大陸からやってきたカジノ客でごった返しています。
グランドリスボアを北西に進むと現れるのがセナド広場。大きな広場ではありませんが、一瞬ここが中華圏であることを忘れてしまうようなヨーロッパテイストの広場です。
セナド広場はある意味ヨーロピアンマカオ観光の出発点のような場所。ここから先に進んでいくと聖ドミニコ教会など旧ポルトガル領時代の歴史的建造物と飲食店やお土産店が立ち並ぶ賑やかな通りに繋がっていきます。
しばらく歩くと高台の上にかなりの存在感を放つ聖堂が。古くからマカオの顔である聖ポール天主堂です。
聖ポール天主堂をパッと正面から見るとなんとなく違和感を持つ方がいるかも知れません。
おや、窓越しにそのまま青空が見えるぞ?と。
そう、この天主堂は正面のファサード以外、崩落しているのが大きな特徴。
これは過去の大戦や内乱によるものではなく、台風を起因とする火災で焼失したものです。
聖ポール天主堂の東にはモンテの砦。少し階段を登っていく必要があります。
砦の頂上にはマカオ博物館がありますが今回は立ち寄らず。砲台跡地からマカオ市街の眺めを堪能しました。
続いてやってきたのは鄭家大屋。
通称"マンダリンハウス"と呼ばれています。
シンプルにいえば富豪の邸宅なんですが、マカオ旧市街にあって純中華建築の貴重な建物。
住宅や雑居ビルがひしめくエリアなのですが敷地面積はとても広大。マカオで最大規模の世界遺産なのだそう。
ちなみにこのマンダリンハウスは入場無料。
ひっそりと住宅地に佇んでいるからか全く混雑していません。
煌びやかなエリアばかりじゃなく落ち着いた昔ながらのマカオもちゃんと感じられておすすめです。
マンダリンハウスから南下していくとバンジージャンプで有名なマカオタワーが現れます。マカオで一番高い建造物です。
展望台の高さは233m。入場料4,000円弱/人。
向こうに見えるグランドリスボア(258m)とほぼ目線が揃います。
また展望台からは目の前でバンジーする瞬間を見ることもできます。とてもじゃないけど我々には無理…ということでトライはしませんでした。
ほかにもスカイウォーク(展望台の外縁を歩ける)などスリル満点アクティビティが複数あるようです。
アクティビティ目的じゃなければ必須とまでは言えない観光地かな。
マカオ半島はやはり街歩きが楽しいエリア。
あてもなく散歩するのがおすすめです。
夜はこのギラギラネオンの夜景を堪能してコタイへと戻ります。
コタイ
さて、観光地"マカオ半島"からエンターテイメントエリア"コタイ"に戻ってきました。コタイは相変わらずの賑やかっぷりです。早速夜のカジノエリアを散策してみます。
私たちが宿泊しているフォーシーズンズはべネチアンとペデストリアンデッキで繋がっています。
べネチアンには広大すぎるカジノエリアのほか、本当に迷子になる巨大なショッピングモールとフードコート、そしてホテルが入居しています。
ショッピングモールはベネチアの街を再現しており、4階なのに運河が流れています。
ゴンドラまで体験できちゃう圧倒的スケール。
フードコートは中華を筆頭に日本食、洋食、タイ、シンガポールと何でも揃っていました。
なんとそのなかにティムホーワンを発見!
まさか香港の名店がこんなフードコートで頂けるなんて。日比谷の店舗もいつも混んでますよね。
さて、ベネチアンを出て再び散策。
ベネチアンを運営しているサンズグループはこの周辺にまだまだたくさんのカジノリゾートを保有しています。その一つがロンドナー。
フォーシーズンズから見えたカジノリゾートです。
ロンドナーには高級ホテルが複数入居していて、セントレジス、コンラッド 、シェラトンが呉越同舟状態です。
パリジャンもまたサンズが運営するカジノリゾート。なんと言っても目を引くのがこのエッフェル塔です。たまたま撮った瞬間はピンクですが、様々な色にライトアップされます。
その奥にはスタジオシティ。ここはハリウッドをモチーフとしたカジノリゾートで、運営会社はメルコリゾーツ。マカオでは他にモーフィアスという独特なデザインのホテル(ザハ・ハディド設計)も運営しています。
そしてカジノシティには欠かせない噴水ショー。
ウィンパレスでは毎晩噴水ショーが開催されています。ラスベガスのベラージオよりはやや小規模かも?
たまに中華歌謡がバックに流れるのがシュールで堪りません笑
ちなみにこのウィンパレスはゴンドラが周遊していてゴンドラから噴水ショーを見ることもできます。
ゴンドラに乗るにはウィンリゾーツの会員登録が必要でした。その代わり会員になれば無料です。
最後にやってきたのはギャラクシーマカオ。
ここは2011年開業なのですが、いまだに拡張工事が続いているこれまたとんでもない広さのカジノリゾートです。
上手く撮れている外観写真がないのですが、見た目はギラギラそのもの。リッツ・カールトンやJWマリオット、ホテルオークラが入居しています。
マカオ旅行のススメ
自分はカジノとかあまり興味ないし…なんとなくそれだけでこれまでマカオ観光は選択肢に入ってきませんでした。
しかし、上述の通り、マカオにはユニークな歴史があり、ユニークな今があり、唯一無二のオリジナリティがあります。
もちろんカジノも楽しんでボロ負けしたんですけど、それもまたいい思い出です。(勉強代と割り切りました)
マカオのいいところをざっと纏めると下記です。
歴史的&ヨーロピアンな街並みを楽しめる
カジノをやらなくても夜景散策が楽しい
24時間街が明るくて治安がいい(コタイ)
高級ホテルが安い
1、2についてはこれまで触れてきた通り。
3について、コタイエリアのカジノは基本的に24時間営業です。常に人で賑わい、かつセキュリティもしっかりしている眠らない街なので、深夜でもかなり治安がいいです。(もちろん油断は禁物ですが)
治安の悪化で人足が遠のいたらマカオ全体が死活問題ですので、自治体もカジノ側も治安維持には総力を挙げています。
4について、ホテルマニアとしては嬉しいことにカジノシティは得てしてホテル価格が安いという特徴があります。結局リゾート側はカジノで利益を上げているので宿泊単価を抑えて客を呼び込みたいという構図があります。
物価、宿泊単価ともに香港より遥かにお得なマカオ。未体験の方は是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。
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