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エッセイ

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#イタリア

旅から眺めるエコ④:省パッケージコスメ

2022年の9月にフランス、イタリアを訪れた際、「旅から眺めるエコ」と題して、いくつか環境に関するトピック(ゴミ削減など)をお届けしたが、今回はその2023年版。 私はオーガニックやナチュラルなプロダクト、もしくは環境に配慮したコンセプトを持つお店が好きで、旅先で覗くの楽しみの一つにもなっている。 今回(2023年9月)のフランスとイタリア旅行では、あまりお店を見て回る時間もなかったのだが、その中でも気になって購入したものがあり、紹介したい。 それは省パッケージのプロダ

旅日記: 移りゆく微細な色彩と、ベネチア派絵画

たえず移りゆく光と影のゆらめきの中で、ベネチア派絵画は生れた。そんな風に記していたのは塩野七生だった。 2泊3日の滞在中、宝石箱のようなベネチアの街中を忙しく歩き回った。 船上から眺める大運河沿いの街並み あちこちに架かる大小の橋 無数に入り組んだ路地 どの通りや広場に行きあたっても、息を飲む美しさであるが、同時にわずか5平米ほどの小さな島の中には、多くの文化財がひしめいている。 朝早くからバポレット(水上バス)に乗り込み、ジャム入りクロワッサンをほおばりながら、ゆっ

旅から眺めるエコ②:詰め替え、量り売りの店

ベルガモの街は、丘のふもとにある駅を中心とした新市街・チッタ・バッサ(低い街の意、ベルガモ・バッサとも)と、世界遺産である丘の上の城壁都市チッタ・アルタ(高い街の意、またはベルガモ・アルタ)とに分かれている。ガイドブックに載り、主に観光客が訪れるのは主に旧市街チッタ・アルタの方であるが、夕方駅についた後、宿泊したホテルのあった新市街を散策してみると、かわいいカフェや、セレクトの本屋、ギャラリー、などこだわりのありそうな、個人の店が点在してなかなか楽しい。(ただし、地方都市なの

ミラノの市

 土曜の朝、ミラノ市中にたった市で、野菜を買うために並んでいた。  2020年の暮れに京都からパリへ戻り、今年の初めに家族でミラノへ越したばかりの友人のティナは、週に二回立つ市の中に既にお気に入りのスタンドを見つけていた。新鮮ないい野菜が揃うその売り場は、当然ティナ意外もひいきにしている人たちがいるわけで、常時二十人ほどの人が列をなして順番を待っている。  混んでいてもなんのその、店員たちは自分たちのペースで働く。手慣れているし、手際が悪いわけではない。馴染みの顔が現れれば

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展示日誌 9/5