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親の期待通りになれなかった過去①

わたしの父は小学校の先生、母は元保育士。
とても厳しくて、教育熱心だった。
子供が大好きな両親で、愛されてることは伝わってきたし、大事にされているとも感じていた。

でも、わたしは親とは何か違った。

親は常識や世間体が大事で、当たり前とか普通とか、こうするべき!しか認めないような、正義感が強くて、ものすごく真面目。

子供の頃は、もちろん親の言うことが全てだと思っていたし、反抗する気持ちは全くなかった。

いたずらや、いじわるみたいな、あえて怒られるようなことは全然しなくて、むしろ人がそういうことをしているのを見るのも苦手で。(今もドッキリとか見れない)

なのに、わたしは不器用というか抜けている部分が多くて、いつも怒られていた。自分に自信がなかった。のんびり屋なところも、親とは正反対。

歌や踊りが大好き、お笑いも好き、よく喋る方だったので(今も変わらず)、暗い性格ではなかったけど。

歌とか、絵とか、工作とか手芸とか…
そういうものはたくさん褒めてくれた。

でも勉強に関しては
できて当たり前、できないのは頑張ってないから。そういう考えで(それが正しいかもしれない)。

小学生で習う勉強は丁寧によくできた方だった。

中学生になって勉強が一気に難しくなった。
特に英語と数学が苦手で。

なんでだろう…
わたしは頑張れなくなっていた。
怒られたくないからやっていたんだけど、できなかった。

できないと、毎回その時いちばん大事にしている物を没収された。
すごく嫌だったけど、はいはい。それが親の権力ってやつですね。と心の中で思うだけにして黙っていた。徐々に反抗心のようなものが溜まっていった。

オシャレにすごく興味があって、友達と服を買いに行ったり、少しメイクして遊びに行ったり、そんなことに夢中。

許されるわけなくて。

まだ中学生なんやから勉強しなさいと。
それはもちろんその通り。親の言うことは間違ってない。

高校も、親に当たり前のように公立の進学校を決められていたのに、このままじゃ絶対に行けない。
でも、わたし自身はその高校に行きたいと思ったことはない。

何回も何回も言われた「諦めるな」って。

むしろ
もうわたしのことは諦めて欲しかった
何も期待しないで欲しかった

親は確かに素晴らしいし、尊敬している。

でもわたしとは何か違う気がするんだよ
何か…わかんないけど

誰がどう見ても、間違っているのはわたし。
でも、間違っていたらダメ……?

こんなこと真剣に訴えたところで、相手にされるわけもないし、絶対言わないけど。

そんな時、ついに本気で取られたら困るものを没収された。これだけは…本当に失いなくなかった。

人生で初めて(自分の中では)、反抗的なことを母に言った。

そしたら、
「親に口答えするな!」って怒鳴られた。

そこで何かが プツッ… ときれてしまった。

「口答えなんて、わたしが今までしたことあった…?口答えしたらあかんのやろ?そんなん小さい時からずーっとわかってる!だから何もかも我慢して、自分の本当の気持ちなんて今まで1回も言ったことないんやから!今、初めて言ってみたんや!でも、やっぱりあかんてわかったから、もう二度と言わへん!そういうことやんな?」

この日以来、親との関係性が少しずつ
わたしにとって良い方向に変わっていった…

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