おやつを出す幸せ

息子は8歳。
出産ギリギリまで仕事をして、生後半年から仕事を再開して、
ずっと誰かに預けていた。

3歳前までは両方のおばあちゃんを頼って、
それからは保育園にお世話になった。

病気は色々したし、ぜんそくもあるけど、
入院などはせず、元気に成長してくれた方だと思う。

昔、お父さんごっこをしているのをみた。
息子が、
「ご飯あっためるから、ちょっと待ってね〜」
と言った。
夫は私が作って行ったご飯をレンジで温めて、息子に晩ご飯を食べさせてくれることが多かった。
私が1番帰りが遅い、そういう生活スタイルだった。

結構ショックを受けたけど、
でも、仕方ない。
だって事実だから。

私はそういう仕事をしてるから。

でも娘が生まれ、その娘が生後18日で熱をだして入院。
その後も2歳までにあと2回入院した。
できれば入院、と言われたこともあった。

その度に色々な人に迷惑をかけて、
仕事も減らしたけど、とうとう限界を感じて休職することにした。

娘は保育園を辞めて、
小学生になっていた息子は、学童を辞めた。

家で娘と一緒に、息子の帰りを待つこと。
おかえり、と言えること。
友達と遊べること。
おやつを出してあげられること。

今まで出来なかったことができて、
こんな幸せもあったんだなぁって、
おやつを出す度に思う。

おやつを出すだけで、優しい母になったような、
錯覚かもしれないけど、そう思う。

また仕事を始めることは、今はまだ考えられない。
子どもを陰ながらサポートする、
そんな、本当に優しい母になりたい。

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