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三十七日目
モデルナアームはだいぶん治まってきた。まだかゆみや熱は残るものの、無視しようとすればできる程度である。心頭滅却訓練思えばよかろう。
本日は、ワクチン後初の外出をした。県立図書館まで、仕事に必要な本を借りに行ったのだ。今、横須賀市の図書館はコロナ閉鎖中である。それ自体に否はない。けれど、隣接都市の図書館は開いているわけで、市内だけの閉鎖に「やっている感」以外の意味はあるのかねえと疑問を持たなくもない。事実、閉鎖しているせいでしなくてよかったはずの長距離移動が発生したわけだし。
結局、グランド・デザインがないままパッチ当てばっかりしているから、こんなチグハグがあちこちで起こっているのだろう。大流行が始まったばかりの去年ならともかく、すでに一年以上経ち、しかも海外で先行例がいくつもある今時点では政府が率先して全体像を示して然るべきだと思うのだが。
ま、それはともかく、厚労省からの情報によるとモデルナ社のワクチンは二回目を接種してから十四日、つまり二週間経たなければ十分な免疫がつかないらしい。また、有効率は約94%で、100%の発症予防効果があるわけではない、と明記されている。
とはいえ、重症化を防ぐ効果は間違いなく高いようで、新規感染症のワクチンとしては十分上等というしかない。
しばらくはマスクをはじめとする防疫対策とおさらばできそうにないし、将来的にもインフルエンザと同じく定期的に流行がくるだろうし、変異も止まらないだろう。「身近な危機」の常連選手にCOVID-19も加わったわけだ。
パンデミックが始まった頃、知り合いの世界史研究者が「パンデミックはなにをどうやっても収束までに三年はかかる」と言っていた。どうやら、その見解は正解だったらしい。
やれやれである。
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