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なんちゃっていねい生活 都会に近い田舎に住もう

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関東の小都市・神奈川県横須賀市在住の文筆家が、なんちゃってな「ていねい生活」の日々を綴ります。スキやシェアしてもらうと面白いことがあるかも!
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#怪と幽

【告知】「怪と幽」vol.015(続き)

昨日発売日だった雑誌「怪と幽」vol.015に関するお知らせの続きです。 前回分はこちら↓ 本日は取材/構成を担当した記事について。 まずはレギュラーページ「スポットライトは焼酎火」で東雅夫さんが中国民俗学研究者の大谷亨さんにインタビューされた記事の構成を担当しました。 大谷亨さんといえば、『中国の死神』で一躍脚光を浴びている新進気鋭の研究者です。私も今回の書評で取り上げるつもりだったのですが、こちらでインタビューするとの話でこれ幸いと乗り換えました。 インタビューで

【告知】「 怪と幽」vol.015

KADOKAWA発行のお化け雑誌「 怪と幽」の15号が発売されました。 今回は温泉特集号、お題も「怪と湯」。ダジャレかよ。 私は加門七海さん×南條竹則さん×東雅夫さんの鼎談「霊なる温泉地 ~文人が惹かれる「湯の力」~」のまとめを担当しています。 修善寺温泉の名門旅館で一泊……ならよかったのですが、大人の事情で日帰り入浴タイムにお部屋をお借りしての収録、でした。陪席者の特権で温泉と美味しいお食事を楽しめた私は役得でしたが。 温泉と信仰の関係や温泉とお化けの相性など、お三方が

「怪と幽」14号 記事紹介その三

「怪と幽」14号の御紹介、三つ目は寄稿記事と、編集をお手伝いしている各コンテンツについてです。 まずは「お化け友の会ひろば」に寄稿した「坂東玉三郎 泉鏡花抄4作品」です。 今年が泉鏡花生誕150年にあたるということで、坂東玉三郎丈が主演/演出などを務めた泉鏡花作品が、シネマ歌舞伎で一挙上映されます。 期間は10月20日から11月2日までの約2週間。決して長くはないですが、Ⅳ作品をまとめて鑑賞できるのはめったにない機会なので、万障お繰り合わせの上、劇場に足を運ばれるととても幸

「怪と幽」14号 記事紹介その二

「怪と幽」14号 記事紹介二つ目は担当したインタビュー&対談記事の御紹介です。 まずは特集から。 今号は第一特集が「奇想天外 きのこの怪」、第二特集が「幽霊と魔術の英国」ということで、私は後者で織守きょうやさんと河合祥一郎さんの対談、そして東雅夫さん・下楠昌哉さん・中島晶也さん・土方正志さんの英国文芸座談会のまとめをしています。 子供時代や高校生活を英国で送られた織守きょうやさんは先般『英国の幽霊城ミステリー』と題するイギリスの幽霊屋敷ガイドブックを上梓されたばかり、河合祥

「怪と幽」14号 記事紹介その一

「怪と幽」14号では複数の記事を手掛けたり、著者として登場したりしております。 まず、東亮太さんの新刊にして初の怪談集『夜行奇談』の発売を記念する対談企画にお相手としてお呼ばれしました。 どうしてお前が? と思われるかもしれませんが、実は東さんとはお互いが物書きとしてデビューする前からのおばけ仲間なんです。もう20年以上のお付き合いになります。 東さんは主にライトノベル方面で活躍してこられたので、なかなか私サイドから言及する機会はなかったのですが、今回はなんと妖怪&怪談を扱

「怪と幽」14号発売

 8月26日(土)に松山市で行った講演会は無事終了し、その後昨日まで夏休みを取っておりました。  その間に発売されていたのがKADOKAWA発行の「怪と幽」14号。  内容は公式サイトからそのまま引用した以下を御覧ください。  大変盛りだくさんでございますね。  今号の見どころ、そして私が関わったページなどは明日から順次御報告していこうと思います。(私もまだ全部は読めていない)  個人的には坂田靖子さんの「オプション・ハウス」復刻がGJすぎる。   

有栖川有栖『濱地健三郎の幽たる事件簿』文庫解説執筆

 寒い日々が続いております。みなさんいかがお過ごしでしょうか。  大寒波来襲の今、本当なら読んだだけで暖かくなるような本を取り上げるべきなのでしょうが、読んだら体感温度がますます下がりそうな小説の文庫化に際し、解説を執筆したのでそちらのお知らせをいたします。ごめんあそばせ。  タイトルは『濱地健三郎の幽たる事件簿』。作者は新本格ミステリーの大御所・有栖川有栖さんです。  単行本と文庫を併せて全部で三冊出ている本シリーズ、最大の特徴は怪談と本格ミステリーの融合にあります。  

『怪と幽』 スポットライトは焼酎火 杉本好伸先生編

 ライター仕事最後のご紹介は、東雅夫さんが聞き手のインタビューコーナー「スポットライトは焼酎火」について。  今回お話を聞いたのは国文学者の杉本好伸先生です。  杉本好伸先生といえばお化け周りのみなさんには国書刊行会『稲生物怪録絵巻集成』の編者としてよく知られた方ですね。  また、三次市に行った経験がある方なら、先生が手掛けられた稲生物怪録関係の図録や解説書などを知らずと手にとっているではないかと思います。  今回は、その先生がお出しになった稲生物怪録研究の現時点での集大成

『怪と幽』澤村伊智さんインタビュー

 本日も『怪と幽』12号でのライター仕事のご紹介。  今や日本ホラー小説界の第一人者となった澤村伊智さんに新刊『ばくうどの悪夢』についてお話を伺いました。   デビュー作『ぼぎわんが来る』からスタートした比嘉姉妹シリーズの最新作です。  あの名作ホラー映画を下敷きに「夢」の特質を最大限まで活かした構成は澤村さんならではの力技。同時に今の世相を風刺するのもらしさ、なのかもしれません。  にしても、構成に言及すること自体がネタバレになってしまうタイプの作品なので、記事作りには

『怪と幽』東雅夫×円城塔対談

 『怪と幽』関連、本日もライター仕事のご紹介です。  東雅夫さんと円城塔さんの対談をまとめました。  おふたりの新刊『文豪と怪奇』と『怪談』の刊行を記念して行われた対談ですが、双方の怪談観など、読み応えたっぷりの内容です。また別バージョンが下記で公開されています。併せて読むとより楽しいかと。  いっつも思うんですけど、深い知識と類まれな感性が邂逅すると時の神が生まれるんですよね。それをどれだけくっきり伝えるかがライターの腕なんですが、どうにもまだまだです。読者諸賢には少し

『怪と幽』12号 対談 澤田瞳子さん×米澤穂信さん

 今年もクリスマスがやってきました。  キリスト教徒でもなんでもないんですが、昔からこの季節が大好きなんです。ユールからお正月にかけて、なんならそのまま小正月、春節とひっぱって祝祭気分を味わいたい。寒い時期だからこそ華やかに。  『怪と幽』12号「鎌倉特集」も冒頭は華やかに澤田瞳子さんと米澤穂信さんの対談から始まります。こちらのまとめを担当しました。  博覧強記のお二人のこと、当然ながら話題は尽きず、今回起こせたのもたぶんお話の三分の一ぐらいじゃないかしら? なんなら残りの

鎌倉長谷と『怪と幽』12号 書評寄稿

 鎌倉の長谷というと10メートルほどもあるのっぽの観音様や美男でおわす阿弥陀様などとにかく大きな仏像で有名ですね。でも、私にってはもっぱらお寿司をはじめとするおいしいものを食べに行くところなんです。  今夏出た雑誌「地域人」で紹介記事を書いた「鮨山もと」さんは以前からの行きつけで、流石に毎月とはいかないですが、数ヶ月に一度はおいしいやつを摘んでおります。トップ画像は10月に食べた鯵の握りね。もうね、溶けました。  と、食べ物が枕なんだけど、お知らせは昨日のつづきでお化けの雑

冬至と『怪と幽』12号発売

 冬至です。いよいよ暮れも迫ってきました。  今日はかぼちゃの炊いたんと柚子湯というご家庭も多いことでしょう。  柚子湯は江戸時代の銭湯発祥という説を聞いたことがあります。客寄せの一貫だったようで、これまたコマーシャリズムだったんですね。恵方巻に過敏な向きはこちらもお止しになった方がいいかもしれません(嫌味)。  一方、かぼちゃはというと、これもまた江戸時代に始まったようですが、こちらは夏に採れて冬まで保つ野菜の長寿にあやかる、みたいな験担ぎだったとかなんとか。さらに「運」を

卯月二十八日 【宣伝】「怪と幽」10号発売です。

 北国をウロウロしている間に「怪と幽」の最新号が発売されていました。  今回の特集テーマは「呪術」です。  特集の劈頭を飾る小松和彦先生のインタビュー記事を担当しました。お読みになれば呪術そのものの概略や研究史がざっと理解できるものと思います。  また、呪術とお国柄の関係をわかりやすくお話くださった加門七海さんと角悠介先生の対談のまとめも担当しています。呪術表現の形態と民間識字率の関係など、非常に興味深いお話が満載ですよ。おすすめです。    特集以外では東雅夫さんの「スポ