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HSP気質に向いている仕事

 今日は最近よく聞くHSPとか繊細さんなど、人との関わりに何らかのハードルを感じる人がどういう仕事を選べば、精神的に楽に仕事に取り組めるかを考えてみたいと思います。
 
 私も、ここ数年は比較的短い期間でたくさんの職場を経験することによって、自分にとってどういう仕事や働き方が一番気持ち的に無理なく続けられるか、ある意味実験をしていました。
 そこで、その成果というか分かったことを共有したいと思います。
 
 まず、前提として一口にHSPとか人付き合いが苦手といっても、それがどの程度なのか、というのは人それぞれです。
 ですから、あまり一般論に流されるのではなく、あくまで自分にとっての良い環境を追求していくことが大事だと思います。

HSPに向いている仕事のリスト

 「HSP 仕事」、などで検索するとHSPの人にとってどんな仕事がいいかいくつリストか出てきます。

 例えば、プログラマー、図書館司書、工場勤務、倉庫作業、配達業など人との関わりが少ない(とされている)仕事です。

 私は、これらの内プログラマー、図書館、倉庫では勤務歴があったりしますので、必ずしもこれらの仕事がHSPの方にとってベストかというと、そうでもないと思っています。

プログラマー

 まず第一に、プログラマーはなるためのハードルが高いです。
 技術的にもそうですし、年齢的にもそうです。
 IT業界では35歳限界説なども言われていて、未経験で30代半ば以降の人がプログラマーとして採用されるのは中々難しいです。私も、ITの職業訓練を受講したことがありますが、早々に仕事が決まった人というのは、IT業界の経験者か、未経験でも20代の若い人です。

 つまり、職業訓練くらいでは、中々実務経験に匹敵するようなスキルを身につけるのは難しい印象です。
 そして、どこでもだとは思いますが、ITの現場では特に若い人が求められている印象を受けました。職業相談員の方も若いだけで就職は決まるとまでおっしゃっていました。

 あとは、ITはかなり個性の強い人がいるという印象です。もちろん、普通の人もいますが、かなり変わった人もいてそういう人と上手くやっていけるかも大事だと思います。

 さらに、ITというのは残業も多いので人間関係というよりも、多忙さでメンタルを崩す人が多いようです。
 以上のような理由で、HSPなどのメンタルに不安がある人にとってプログラマーというのは安易には目指せない道であると思っています。

図書館

 図書館は、私が知っている臨床心理士の方も人付き合いが苦手な人にはおすすめと言っていた仕事です。
 
 基本的には、人と関わると言うより本と関わる仕事なので、HSPの方に向いていると言えるでしょう。しかし、とは言え人と関わる機会がゼロではありません。私も、半年ほど大学図書館で勤務した経験がありますが、図書館と言っても色々な業務があります。
 
 来館者の貸出返却の受付をしたり、本棚の本を整理したりといった仕事が中心であれば、恐らくそれほど人間関係に悩まされることはないかと思います。
 しかし、図書館にはいわゆるバックヤード業務というものもあります。そこでは、普通の会社のようにパソコンに向かって事務作業のようなことをします。
 パソコンに向かって仕事をするだけなら気楽でいいじゃん、と思うかもしれませんが、事務仕事というのは思ったよりも、コミュニケーションが発生します。
 とくに、狭い職場であれば一緒に働く人が運悪く、自分と合わない人だった場合は最悪です。何かとその人と関わることになるので、逆にメンタルを病む要因になりかねません。

 あと図書館はそもそも司書資格を持っていないと、応募できない場合が多くあります。

 ということで、総合的に見て図書館も△としておきます。

倉庫や工場

 倉庫や工場も人付き合いが苦手な人におすすめされる職場の代表です。
 倉庫や工場がHSPの人になぜいいかというと図書館と同じ理由で、基本的には物を相手にする仕事だからです。
 また、基本的に体を動かす作業というのは、人と不必要な会話をする事がないです。その時間は余計なことを考えずに作業に集中できるのでその分気が楽です。

 もちろん、作業内容の確認や、危険を教え合ったりする最低限のコミュニケーションは求められますが、話のネタを考えたりして行う余計な会話は基本的にする必要がありません。

 倉庫や工場の他にも、体を動かす系+モクモク作業系は、例えば調理の仕事、スーパーの品出しの仕事などがあります。ただ、スーパーの品出しは、レジと兼務であったりして品出し専業というのは中々なく、あってもチームのような感じで動くなど、完全に品出しに専念できるかというとそうでもありません。
 
 モクモク作業系の仕事の欠点としては、ノルマがあることです。ノルマが達成できないと、叱責を受けたり、雇止めにあう可能性があります。
 また、工場系などは怖い人も多く、大声で怒鳴られたり、ひどい時は胸倉をつかまれたりして脅されることもあります。実際に私も夜の工場勤務で経験しました。
 よって、ここも図書館と同じように、倉庫や工場だからいいということはなく、職場による、つまり運に左右されるということです。

結局仕事で選ぼうとしても運に左右されたり、なるための条件が厳しいなどで上手くいかない

 その他には、在宅の仕事などもありますが、調べてみると給料が安い、ある程度貰えるところは条件が厳しいとなかなか上手くいきません。
 つまり、仕事の内容だけで選ぼうとしても結局はうまくいかないというのが結論です。
 そこで、仕事の内容にその他の条件も加味して選ぶのがよいとなります。

 HSPの人、メンタルが弱い人が行き詰ってしまう要因としていくつか考えられるのが、
1.通勤時間が長い
2.仕事でイレギュラーが発生する
3.人とのコミュニケーションがうまくいかない
4.考えすぎてしまう
5.逃げ場がない
6.相談できない
7.勤務時間が不規則
などがあるかと思います。
 そこで、まず、これらの中で仕事を探す段階で省けるものは省いてしまおうということです。

 例えば、1や2や7は求人検索の段階で省けます。
 仕事上のイレギュラーというのは、大体仕事の内容で決まってきます。
 例えば営業の仕事など対人関係が多い所はイレギュラーも発生しやすくなります。そういうイレギュラーが発生しやすそうな仕事は選ばない、ということです。
 また、時間に関しては、工場でも交代制勤務など不規則な勤務形態や朝あまりにも早い出勤のところは外す、自宅から通勤に1時間以上かかる職場は選ばない、などです。

 また、4の考えすぎてしまうとか、5の逃げ場がないなどは、働き方を変える、つまりダブルワークをすることなどで解消できるかもしれません。
 例えば、週3日の派遣と週2日のパートを組み合わせて働く、などです。
 
 よく、資産運用において卵を一つのかごに入れない(資産は分散して投資する)という事が言われます。
 仕事も同じで、卵のようにメンタルが敏感で傷つきやすい人は、一つの職場にフルベットしてしまうと、万が一そこがダメになった時にどうしようもなくなってしまいます。しかし、職場自体を分散しておけば、そこで人間関係がうまくいかなくても、別の職場で勤務し続けてまた、新しい勤務先を探すなり、現在の職場の勤務日を増やしてもらうなどして柔軟に対応が可能になります。
 そのようにして、自分を守っていくことが大事なのではないかと思っています。

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