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#6 確定拠出年金(DC)のすすめ

こんにちは。
記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。

今回は確定拠出年金(DC)について取り上げます。
拠出金が全額所得控除される点や拠出金の運用益(利益や配当、売却益)が非課税となるという点に加えて、万が一の際の障害・死亡保険の代わりにもなり得る制度なので、今回の記事でDCに対する理解を深めて頂き、読者の皆さんも利用をご検討いただけたら幸いです。

確定拠出年金(DC)とは?

確定拠出年金は、拠出された掛金とその運用益との合計額をもとに、将来の給付額が決定する年金制度です。
掛金を事業主が拠出する企業型DC(企業型確定拠出年金)と、加入者自身が拠出するiDeCo(個人型確定拠出年金)の2つの種類があります。

企業型DCの対象者は、同制度を導入している企業に勤めている従業員です。
iDeCoの対象者は、以下のいずれかに該当する方です。
(1)国民年金第1号被保険者(自営業者等)
(2)国民年金第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者)
(3)国民年金第3号被保険者(専業主婦(夫)等)
(4)国民年金任意加入被保険者

(2)国民年金第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者)について、以下の全てにあてはまる企業型DC加入者は、iDeCoにも同時に加入することが出来ます。
[1]掛金(企業型DC・iDeCo)が各月拠出である
[2]iDeCoの掛金額は、企業型DCの事業主掛金額と合算して各月の拠出限度額を超えていない
[3]企業型DCの加入者掛金を拠出していない

確定給付年金(DB)との違い

確定給付年金(DB)は、事業主が従業員が給付の算定方法を予め約束して、高齢期に従業員はその内容に基づいた給付を受けることができる企業年金制度です。
つまり、DCは拠出金の運用損益によって将来受け取れる給付額が変動しますが、DBは会社から退職後に受け取る給付額が予め決まっています。

拠出可能額

企業型DCの拠出限度額は以下の通りです。
(1)確定給付型の年金を実施していない場合:55,000円/月
(2)確定給付型の年金を実施している場合:27,500円/月

iDeCoの拠出限度額は以下の通りです。
(1)国民年金第1号被保険者(自営業者等):68,000円/月
(2)国民年金第2号被保険者(厚生年金保険の被保険者):20,000円/月
(3)国民年金第3号被保険者(専業主婦(夫)等):23,000円/月
(4)国民年金任意加入被保険者:68,000円/月

仮に企業型DCで毎月55,000円を毎月積み立てれば年間660,000円、iDeCoで毎月68,000円を積み立てれば年間816,000円と拠出金だけでかなりの金額になることが分かります。
上記の拠出限度額をまとめると、以下のような建付となっています。

出所:厚生労働省

メリット

従業員目線で見たDCのメリットは以下の通りです。
・離転職時に積み立てた年金資産を転職先の企業型DCかiDeCoに持ち運べる
・拠出金は全額所得控除されるので、所得税・住民税が課税されない
・拠出金の運用益(利益や配当、売却益)に対して課税されない
・受取時に一定の非課税枠がある
・万が一、障害を負った場合や死亡した場合の保険金代わりになる

給付の種類ごとの受給要件、受取形態、課税方法と非課税枠は下表の通りです。

出所:厚生労働省、三井住友海上など

デメリット

一方でDCには以下のデメリットがあります。
・お金を拠出することで「今」の可処分所得が減少する
・原則60歳まで引き出すことができない
・将来受け取れる給付額が運用損益次第では「元本割れ」となるリスクがある
・企業型DCの場合、自分で運営管理機関を選ぶことができない ※iDeCoの場合は自分で運営管理機関を選ぶことが出来るため、多様な運用商品に投資できる。

終わりに

今回の記事はいかがでしたでしょうか。

私自身は社会人1年目から毎月の拠出限度額の満額まで企業型DCに拠出してきました。その結果、2024年6月現在の拠出金累計は211.5万円、資産評価額は371.6万円となり、16.85%(年率)の運用利回りで資産を増やすことが出来ています。
海外赴任中は諸事情により毎月の拠出金額を減らす形になりますが、日本に戻ったら満額積立に戻す予定です。

通常、事前に指定した株式や債券の投資信託を機械的に毎月購入していく形になるので、自然と長期・分散・積立投資を行うことが出来る点も本制度の隠れたメリットだと考えています。
少額から積み立てることが出来るため、投資初心者の方が資産運用の第一歩として始めるのも良いのではないかと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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