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お笑い芸人 中山功太の怪談がすごくコワい。

最近、日常に刺激を加えるため、怪談とかホラー映画とかを摂取しています。

様々な怖いコンテンツを漁っている中、とある人物にはまってしまいました。

お笑い芸人の中山功太です。

中山功太というと、R-1チャンピオンを取るほどお笑い界では実力の持ち主ですが、最近はなぜか全然テレビで見ない・・・というイメージを持っていました。


そんな彼の怪談は以下の動画で聞くことができます。

OKOWAチャンピオンシップ。
それは、誰が一番恐い話ができるかのチャンピオンをトーナメント形式で決める大会です。

予選から始まるこの大会
第2回OKOWAチャンピオンシップで、中山功太は見事優勝しました。


そんな中山功太の怪談の魅力を語る前に、まずこのOKOWAチャンピオンシップの魅力について触れていきたいと思います。

OKOWAチャンピオンシップで決まっているルールは、5分以内で恐い話をするということのみ。いわば、フリースタイルです。

OKOWAを見て驚いたのは、怪談ってこんなに個性が出るんだなあということでした。


まず、それぞれの語り手によって、話す恐い話の種類が違います。
(体験談か、聞いた話か、霊的な話かそうでない怖い話か)

そして、しゃべりのスタイルが違います。
(聞き取りやすいか、聞き取りにくいか、淡々と話すか、思い出すように話すか)

展開の構成の仕方も違います。
(じわじわ怖くしていくか、オチで一気に恐怖に突き落とすか)


語り手はこれらのあらゆる技を駆使して、如何に聞き手に恐怖を与えるかということを考えなければなりません。

これらを総合的に評価した上で、自分はこの大会では間違いなく中山功太がぶっちぎりで怖かったし、面白かったと思います。

この大会で中山功太が話した3つの怪談を軽くまとめてみました。


1つ目の怪談:「奇跡」

動画時間 1:34:46~

「奇跡っていうのが悪い方で起きたら、こんなこともあんねやっていう話なんですけど、」

あらすじ:
中山功太が通っていた発毛クリニックの先生に、前まで精神科医で働いていた人がいた。その人に「いままでで一番強烈やった人っています?」と聞いたところ、先生は険しい顔をして、「強烈やった人は、というか、強烈やったことがあったから辞めた」と話した。そして、先生はとある不良少年の話を始めた…


2つ目の怪談:「予知能力」

動画時間 2:11:40~

「僕の母親が霊感があるんじゃないかと思ってて、それも、予知能力があると思ってるんですよね。」

あらすじ:
中山功太は、母親が予知能力を持っていると思っている。高校の時、足を怪我することを予言されたり、自分が近いうちに一人で海の近くに住むということを予言したりしてきた。中山功太は母親に「すげーな、予知能力あるな。」と言ったところ、母親は「あんたもあるくせに。」と返した。その時は、なんか変なこと言うな、と流したが、思い返すと実は中山功太が24歳のころ、一度だけ予知能力と思われるような出来事があったという…


3つ目の怪談:「あかんかった」

動画時間 3:17:46~

「あかんかったっていう言葉ありますよね。」「僕このあかんかったっていう言葉嫌いなんですよね。なんで嫌いかっていう話なんですけど。」

あらすじ:
中山功太にはA君という親友がいた。小学生のころに仲良くなったA君は中山功太にとっては憧れの存在だった。A君は高校のころからグレ始め、そのころから中山功太とは疎遠になっていった。ある日、A君のおばあさんが亡くなった。その時中山功太の母親はなぜか「あぁ、あかんかったんや」と呟いた…


この3つの話、どれも後味が非常に悪いです。
この大会以外でもいくつか怪談を話していますが
中山功太の選ぶ話のチョイスは、どれも後味が悪いです。
彼がそのような話を引き寄せる力があるのでしょうか。


僕が中山功太の怪談で好きな部分は、語り出しです。
「〜〜な話なんですけど、」と始めることで、これから喋る内容の全体像がつかめますし、話の結末もそこに落とすことによって、なんとなく伏線回収のような気持ち良さがあります。
しかも、その伏線回収の仕方がどれもゾッとしますよね。
予想を上回る回収の仕方というか。


そして、彼のしゃべり方も魅力の一つだと思ってます。

結構賛否別れると思うんですが、自分はこの語り方すごく好きです。

すごく聞き取りやすいという訳ではないと思うんですが、なんか気迫迫るものを感じるというか、魂を削りながらしゃべっている感じというか、、

聞きづらさ故に惹かれるものがある気がします。

「あかんかった」に関してはほんとに最後の方、しゃべるの辛そうな感じがとてもリアルで、聞き手であるこちらとしてもグッと来る話でした。


中山功太の話は実話ベースのものが多いです。
実話ベースだからこそ、彼の話は展開の雑さが目立ちます。
なんでこの展開?これは伏線?
意味なんてありません。
なぜなら彼は起こったことをありのまま話しているから。
そんな雑さが、話のリアルさを演出し、よりゾッとさせるのでしょう。


お笑い芸人としての中山功太もすごく好きなんですが、
(しくじり先生に出た時は神回でした)
怪談の世界でも一躍有名になってほしいと感じます。

より広く中山功太の怪談の魅力を知ってほしいと思い、今回のnoteを書きました。


中山功太の怪談の魅力について書きましたが、OKOWAに出ている面白い人たちは他にもたくさんいます。

個人的におすすめは、

精神病棟にいた体験から出る信じられない実話エピソードの数々:石野桜子

静かに語られる、ほんのりゾッとする怪談たち:深津さくら

和尚さんのもと舞い込んでくる数々の依頼とありがたいお話:三木大雲

バグったエピソードの数々が最高:バグって花井

THE 語り部。切れ味抜群のスパッと怖い話:語り部 匠平

みなそれぞれ恐い話のスタイルが違っていてとても面白いので、
ぜひ聞いてみてください。


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