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自分の中の『家族の風景』の記憶

笹川美和 『家族の風景』 ※映画「blank13」主題歌
https://youtu.be/sDpT_oALWYE

キッチンには ハイライトと ウィスキーグラス
どこにでもあるような 家族の風景
7時にはかえっておいでと フライパンマザー
どこにでもあるような 家族の風景 

友達のようでいて 他人のように遠い
愛しい距離が ここにはいつもあるよ
-
何を見つめてきて 何と別れたんだろう
語ることもなく そっと笑うんだよ

※歌詞一部抜粋

学生時代
永積タカシさんの原曲の方を知り
何かワイルドな響きのさり気ない表現に
どことなく憧れを抱き
ずっと聴いていた

自分の実家の
少し暗めの寂れたキッチンの奥の
片づけが苦手な母の
母だけの喫煙とデトックススペースの
重たく何とも言えない不思議な空間

それが思い出されて

相容れられないあの時間が
いつかこんな風に
感じられるようになるのかな

だとすれば
その時少し大人になれた瞬間なのか… 

不思議な想いを馳せ
いつまでも繰り返し聴いていた。

歳をとり
色々な経験を積み重ね
未だに手探りながらに
日々を過ごす中 不意に

また違う形でこの曲に出逢った。

時を挟み

母は既にこの世を去り
もう顔を見て語る事はできない

同じく少しずつだが
経験を積めた今なら

言葉に出さずかみ殺す母の心を 
無理にこじ開けようとして
逆に爪痕を残してしまうような

あんな事 せずに済んだのに

「あんたには解らん」

かなしそうに吐き捨てる母の横顔

様々な衝突の繰り返しだった記憶が
ゆっくりと走馬灯のように
想い起こされる

きっと そういう事なんだな と
ほんのり理解しようとする
今がある

人として生まれ
複雑な思考や感情に揺り動かされる

生きることは とても歯がゆく
さざ波のよう

数字のように簡単に
区別分別できるものばかりではない

それでも
時間と経験を経て
少しずつでも 整理できることもある 

そしてその時にまた大きく意味が加わる

こんな時間に何の意味が
そう思えてやまないこともある

でも  

揺らし重ねた思考の分だけ
より感情の種類が増え
その先で出逢う誰かの痛みに
寄り添えることもある   

無駄な事など 
実は何もないのかもしれない

少し先のまだ見ぬ自分と誰かに向けて

もう少し肩の力をぬいて
自分だけの人生 生きてみよう

オマケ(原曲:ハナレグミ・永積タカシ氏)
https://youtu.be/v5boRsZaSbE

#理想のかたちの風景 #家族の風景
#頭の中の整理整頓   #尊重
#長い長いひとりごと

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