行ってきた、会ってきた
毎日のように通勤電車を利用しているのに、休日ともなると、久しぶりに1人で電車に乗るとなんだかギクシャクする。
当たり前だけれど、思っていたよりも電車は時間がかかることも、乗り換えのための駅間の移動やら、初めてのホームもなんだか落ち着かない。
スマホで検索した乗換案内の通りに向かっているから、自分がどこを向いているか、あまり分かっていない。
目的地まで、車内のどの人が同じ駅で降りるかとか、帰りの時間までにどのくらいあるのかとか、余計なことが気になってしまう。
川面を走るボートは、きっと自治体の河川巡視船だとか考えていたら、着いた。
新卒で入った企業を辞めたあと、少しの間だけだけれど、イベントの運営補助(会場整理や設営など)などのバイトをしたことがあった。
そのバイトではさまざまな展示会を経験した。企業の会員制セール、医療系の学会、企業の展示会など。声を張り上げて列を整理したり、遅れて会場入りした客に空席を案内したりした。
展示場、と聞いてふわりとバイトのことを思い出した。
今日の会場は、広いフロアに整然と並んだブース。人の流れが自然とできるほどに大量の人の波があった。とにかく熱量がすごい。
入場待機列で僕の後ろに並んでいた男子2人が、なかなかの声量で早口で話していた。これが、モノホンのオタクかぁぁ!とひとり楽しんで待つことができた。
大小も、色も形もさまざまな装丁に、考え抜かれたタイトルが躍る。どの本も読んでみないと分からないから、値段が安いとか高いとかは分からない。
人の流れに乗って、なんとなく会場を歩く。
売る人はさまざまだ。どんどん売り込む人、のんびり会話する人、おにぎりを食べる人、売りたい人と買いたい人がとにかく近い。
売れた瞬間は一様に嬉しそうだ。そりゃそうだ。自分たちが作った本が目の前で売れて、お金をもらえるんだもの。
滞在可能時間はとても短かった。会場は二つあったけれど、ただでさえ広くて初めてで勝手がわからず一つしか回れなかった。
好きなカフェのコーヒースタンドも出ていたのに・・悔しい。
事前にちゃんと調べておけば・・と思いつつ、ぐるりと見て回ってから、目的地のブースへ。ほかのブースよりも、明らかに”中の人”が多い「おだんごや」にご挨拶。
・・と、なんだかすんなり行ったように書いたが、実は何度か通りかかっては、今はちょっと接客中か・・などとタイミングを見計らっていたりして。
ふだんから画面で名前を拝見している方々がリアルにそこにいて、ふわぁぁと感激した。周囲の賑やかさもあり、落ち着いてお話しできず申し訳なかったけれど、なんだかこれまで書いていたことを肯定されたような気分がした。
それはきっと、直接「うわぁ!嬉しい!」とか「ファンです」とかって言ってもらえたからだと思う。
何者でもない僕の文章を読んでくださること、人間として現れて喜んでくださることは、やっぱり強力な励ましだなぁと思った。
とても嬉しいし、感謝してもしきれないし、やっぱりもっと買って帰れば良かったと思う(笑)
少しの時間だったけれど、お会いできた方、ありがとうございました!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました! サポートは、僕だけでなく家族で喜びます!