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祝杯をあげよう

じぶんへのご褒美だとか、大きな案件を受注した景気づけとか、大きな仕事のヤマを越えたとか、何かにつけてお祝いをしたくなる時があると思う。

僕は、大人数でワーッと騒ぐのは苦手だけれど、基本的にお祝いそのものは好きだ。

お酒をあまり飲めないというのが引け目になって、ついつい賑やかさを避けてしまう節がある。

そんなわけで、ひとりでのんびりとご飯を食べたり、カフェで普段頼まないようなものを食べたりして、しみじみと自分をお祝いすることがある。

先日、と言ってももう3か月ほど前のことだけれど、仕事での懸案事項について書いた投稿があった。昨年の夏過ぎから始まって、あれやこれやと紆余曲折を経て、その投稿を書いた時点では、まだ解決していなかった。

投稿は、それを終えて祝杯をあげたい、そんな思いを書いた。

先日、その案件が収束したのだ。年度が替わり、かなり時間が迫っていたが、なんとかなった。

国会で予算や決算の委員会が行われているように、公務員は毎年度の予算をベースに仕事をしている。その予算は、原則として1年間(1年度)の縛りがある。平たく言えば、昨年度の買い物を今年度の財布から支払ってはいけない。

ただ、事務的な処理に時間を要したりして、業務的にもスパッと年度を分けられないこともあり、一定期間なら年度を越えてしまっても前年度の予算で処理できるという考え方がある。長くなったが、それが通常5月末日まで、という出納閉鎖すいとうへいさ期間と呼ばれるデッドラインだ。

今回の懸案事項はそのデッドラインが迫っているという緊張感があった。新年度になった4月初旬時点では、まだ見通しが立っていなかったので、半ばからの1か月でグイグイ話が進んだのだ。

立役者は、もちろん僕・・ではない。

僕が作った「ワンペーパー」である。いろいろな言い方があるが、1枚の紙に情報をまとめて、考え方や行動指針を示し、業務遂行を円滑にすることを、僕の周囲では「ワンペーパー作る」と言っている。

懸案事項の経緯、どこまで終わっているのか、あと何が必要なのかを、関係者に周知させて、それぞれの役割を全うしてもらう紙を作ったのだ。

それを、関係している部署の担当者と係長に送りつけ、行動を促すことができた。新年度になって、関係していた職員は僕以外はほとんど変わってしまったので、誰がボールを持っているかも見えなくなっていたのだ。

それも、僕が知らないところでどんどん進んで、最後の「この日に全部終わります!」という報告を受けただけだった。いつのまにか僕は取り残されていたけれど(笑)、思っていたよりも早く解決したことがとても嬉しかった。

というわけで、その日の帰り道、ちょっとだけ寄り道をしてカフェDに寄った。Wi-Fi環境もあるし、席も比較的選べることが多いので、普段からたびたび寄っている場所でもある。

個人的にお祝いで食べるもの、といえば一択である。そう、モンブランだ。いや、お祝い以外でも食べたいのがモンブランだから、一択っていうかもはや選んでないのだけれど、とにかくモンブランを食べることで自分を労いたいのだ。

思えば、今年度に入って4月はややバタバタして残業もしたが、今は落ち着いている。異動したての2年前は感染症にかかって月の半分を休んでしまったし(それでもnoteは毎日投稿していたのだから、気持ちわるい笑)、昨年は育休前ということでめちゃくちゃ残業していた。

何度も食べているモンブラン、やっぱり美味しい。ちょっとnoteを書いて・・などとやっていると、残業して帰るのと同じ時刻になりそうだったので、サクッと食べて帰宅の途についた。

新年度になって不満や不安を口にする僕に、ワンペーパーを作れば?と言ってくれたのは、愚痴を聞いてくれる妻だった。


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