傘と僕
雨が降ったら、傘を差すことが多い。自転車に乗るときも傘、あまりカッパを着ようとは思わない。
僕は、傘を無くしやすい。無くしやすいというか、無くなりやすいのだ。電車の手すりに掛けて忘れるというありがちな忘れ方を何度か経験して、傘を掛けるのをやめた。
これまで傘がなくなる原因として多く感じていたのは、他人が持って行ってしまう、ということだ。共用の傘立てにあると、間違えてなのか、故意になのか分からないが、何度も無くなってしまった。
だから、共用の傘立てにも立てるのをやめて、自分のデスクまで持っていき、邪魔にならないようにデスクの間に取手を引っ掛けて置いておく。
また、よくある傘だから見間違えられるのだろうと思い、24本骨の傘を買った。骨が多いので、畳んでも存在感があるし、開くと和柄なので、これまた個性的なのだ。これまで、街で同じ傘とすれ違ったのは、たった一度だ。
そんなことも奏功したのか、この数年は傘がなくならない。ありがたいことだ。
日傘といい、雨傘といい、傘には何か思い入れがある。
これはとても個人的なことだが、僕はビニール傘がどうも苦手だ。使うのも、好きではないから、急な雨でコンビニで買わなければならなくなった時、ビニール傘ではなく普通の傘を買って友人を驚かせたことがある。
もちろんビニール傘は普通の傘よりも安いし、服と合わせるなんて発想で見れば、透明なのは何でも合いそうだ。色が重たい黒い傘を、ビニール傘の3倍もお金を払って買うことは、あまり経済的ではないが、どうせ買うならずっと使える傘を買ったのである。
結局、その傘を差して店を出ると、すぐに雨が止み、単なる手荷物になった。しかも、別の日に家族に貸したら、どこかに忘れてしまい、無くなってしまった。
以前、折りたたみ傘が苦手と書いた。初めての折りたたみ傘を使わずに壊してしまった経験があり、傘を差すのも下手なので、折りたたみ傘だと単純に心許ないのだ。
幸いなことに、結婚してから、傘を捨てた経験がないように思う。燃えないゴミとか、金属類で捨てるのだろうけれど、我が家は傘を増やしていないし、ビニール傘が何本かあることもない(一本も無い)。
今朝も、なんとなく傘を持って出たけれど、これは使わないだろう。
でも、傘を持っていると安心する。
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