清算🌝

「あなたより不幸な人間はいる」
「今輝いて見える人でも色んな苦労があった」

よく聞くセリフがある。

それは精神衛生上
そんな苦しい話を聞かされたところで、楽しくない話しを聞かされた所で
そうでも言わないと耐えられないからだとか
前を向いて生きてほしいとか、励ますためだとか
色々と理由はあると思う。

視野を広げれば
この世界には本当に残酷な現実がある。
もっと大変な人たちはいる。

それに比べたら、実際たいしたことはないだろう。
五体満足だし。
健康そうに見える。

もう一つは、目に見えないもの。
その人にしかわからないもの。
その人が開示しないとわからないもの。

その形は人それぞれです。

そのような類のものは、後出しで
「この人にも実はこういう生い立ちが」
「この人にも実はこんな過去が」
的なもののほうがギャラリーの心を揺さぶるんだろうなと思う。

ただ、苦しみの渦中にいる当事者にとってはそうではない場合もある。

前にも書いたけど
きっかけや出会いは人それぞれで
それが自分の力ではどうしようもない運要素の場合もあるし
環境も性格も違う。

十人十色なので。

それを周りが
「あの人もつらい過去を乗り越えて今があるんだから」
という押し付けにも似た言葉をかけるのは
本当にその人を想っての言葉なのか。

ワタシは本人が自分からそう思えるようになればいいのだけど
周りが言うことではないと思っている。

もう一つ

傷ついた人が、加害者、相手側について
「あの人にも色々あったのだ」
と考えることはあるだろう。

しかし、自分とは違う被害者に対して、
「あなたを傷つけた人にも、きっと何かしら抱えている問題があったんじゃない？」
と語るようになってしまうと、さらに心を閉ざしてしまう。
セカンドレイプと同類である。

自分とは違う人間であり、受けた被害も異なり、傷つきかたも同じではなく、加害者も別人です。

そして回復の過程も乗り越え方も。

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以前
機能不全家族について大勢の前で話す機会を与えていただいたのだが
色々と勉強になった。

この日、顔見知りの臨床心理士の方も来ていたのだが
後日お会いした時に、その方は
「頑張って話してくれたあなたには申し訳ないのだけど
私は腹が立ったのよ。」
と言う。

なんでか聞いたら