暗算の方法も人生も、自分で決める
今日はサイコロ暗算のお話しからスタート。
小学生の音読サイコロ暗算の個人レッスンに、一緒にやりたいという小学生さんが現れました。
Tちゃんは音読が大分先まで進んでいるけれど、新たに始めるA君は母音の発声の仕方、口の形から指導が始まります。
音読を一緒にるすのは厳しいけれど、たまたま同学年の二人なのでサイコロ暗算は一緒に出来そうと、A君の音読→二人でサイコロ暗算→Tちゃんの音読、の順番で行う事にしました。
一緒に出来そうねと始めた2人一緒のサイコロ暗算ですが、蓋を開けてみたら…。
そうでした。
Tちゃんは「算数なんて大嫌いだーーー!」と叫ぶほ算数が嫌いでした。
一方A君は数字が大好き、家にも沢山のサイコロがあり、よく転がしているのだという事が分かりました。
算数が苦手な子と数字が大好きな子が一緒にサイコロを振って答えを出すのは厳しいだろうか。
うーーーーーーん、まずはやってみましょう、という事でスタート。
サイコロ暗算は振って出た目の数字を頭の中でイメージして答えを出します。
振って出た目、「16✖️19」。
答えは一つ。
でも、答えを導き出す方法は幾つかあります。
二人は答えを導き出す方法が違いました。
私も彼らとは違う方法で答えを出しました。
計算の早かったA君にどうやったらその答えになったの?と問うと、
「え?普通に計算したらそうなった。」
「普通ってどうやったの?」
「えー普通だよ。」
「普通が分からないから口で説明して教えて下さい。」
「え〜、普通だけどお、ウンタラカンタラウンタラカンタラ。」
と言葉を迷いながらも教えてくれました。
少し時間はかかるけれど答えが出たTちゃんにも問うと、
「これをこうして、こっちとこっちをこうして、ウンヌンカンヌン。」
と教えてくれました。
そして私も、
「私がどうやって答えを出したのかも聞いてください。私はこうしてこうしてこうなったよ。」
「へ〜、さすが10好きだね。」
と言うように、それぞれが自分の頭の中の事を言葉にして伝え合いました。
「他にも答えの出し方ないかな? ちょっと考えてみよう。」
しばし静かな思考の時間。
A君の言う「普通に」という言葉、「普通」って何だろう。
「普通」という自分にとっては当たり前の、考えなくてもサラッと出るような事を相手に分かるように言葉にして説明する力、大事です。
ここは音読が力になりますよ(古典音読しましょう!)。
掛け算の答えは一つ。
でも、答えが出るまでの道(方法)は一つではないでふ。
今までの経験でそれしか知らないと、選択はそれ一択になります。
新しい道(方法)を知ると、視野が広がり選択肢が増えます。
その道は簡単に答えが出るけれど、ちょっと複雑でも自分はこっちの道が好き。
だって、慣れ親しんだ道の方が安心だもの。
そんな道もあったの?そっちにする!
それぞれが何を良しとして何を選択してもOK。
色々な選択肢があるっていいね。
色々な道があるのを知っているといいよね。
どんな道を選んでもいい。
自分で選んでいい。
今はこうするけれども、やっぱりやめようと変えてもいい。
また戻してもいい。
暗算の方法も人生も、自分で選択できる。
トライ&エラーを繰り返しながら、楽しんでいこう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?