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うた

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日々 ほろりと落ちる 言葉のかけら。
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糸

この道をゆくと決めたのは 私

それでも 底なしの海の奥深く 黒く光る闇

ひとかき ひとかき オールを漕ぐしかない

この手にあるもの ふと手放せば

もうここまでか 何度も 後ろに引かれる背中

手元には 一本の糸

ちぎれそうな細さで 真白い糸

プツリと切れる その手前

それでもたぐる この手よ

水面に 
プカリと浮かぶような午後
列車の窓

手

刻一刻と変化する世界情勢に

心にあった悩みなどちっぽけに思えて

平穏な日々は当たり前なんかではないのだと

わかっていたはずなのに、わかっていなかった自分にハッとした

なにができるのか

非力な自分の手をみつめ

それでも、なにかできるはずだと

空をぐっと見あげる

もっと広い視野で見なければ

諦めずに、世界と、人とつながることを

今、私のできることを

ひとつ、ひとつ

小さくならず

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ふたたび

ふたたび

またね

誰かと別れる

それは、この先の人生で
あと、どれくらいあるのだろう。

永遠に見える日々も
いつだって、ずっと
さよならに向かって進んでいる。

もう二度と、会えないかもしれない

それでも
私の心に残っている
たくさんの人
言葉
景色

そのひとつひとつが
光のかけらとなって
私の一部になっている。

だから
私は

今日も
また、歩く
また、旅に出る

もう二度と会えないかもしれ

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