見出し画像

心の中のドラゴン

あ、どうもっす。…え?誰って?

このnoteの主、空豆もなかの心の中に住んでるドラゴン。よろしくっす。

は?心の中?ドラゴン?って思いました?

うんうん、今から説明するっすよ。聞いててくださいね!


そうだな、まず、空豆っちと、おれの出会い…いや、正しくは空豆っちがおれの存在に気づいた時の話をしようかな。

まだ空豆っちが高校生だった時なんすけど。予備校の先生が、ふとした拍子におれたちを紹介しはじめたんすよ。絵本で見たとか何かで。

「僕らは心の中にドラゴンを飼ってて。こいつは眠ってるんだけど、ちゃんと育ててあげるといつか起きてくれるって話でさ。なんかいいなって思って」

"飼ってて〜" なんてひどい話っすよ。人間ときたら、自分のほうが主人だと思ってるんだからさ…あ、これはナイショ。

あの時の高校生のうち、何人がおれたちのこと、覚えてるんだろうな…

空豆っちは、先生の話で初めておれたちのことを知ったみたいで。それから、おお、めっちゃ意識されてるじゃんって思ってたんすよ〜。へへ。

卒業アルバムの好きな言葉コーナーにも、おれのこと嬉しそうに書いてたっけ。似顔絵付きで。あんまり似てなくてカッコ悪いから、それだけは嫌だったんすけどね。


ここまで聞いて、どう思いました?

ああ、おれが起きてるかどうかって?こうやって話しかけてるんだから、起きてるっすよ!

しかしまー、空豆っちは、起こすの下手だから。もしかしたら、これは寝言zz…

…ああ!続きね、はいはい。

空豆っちは、先生の話を聞く前から、無意識におれの存在を感じとってたんじゃないかと思うんすけどね。だから、聞き流さないで覚えててくれたのかなって。

おれの存在に気づいた後も、作った曲の歌詞に、おれたちのことを匂わせたりして。おれのこと、めっちゃ好きじゃん!って。嬉しかったんすよ。

なんだけど、そっから10年くらい経ったんじゃないっすかね?おれが起きるまで。ずいぶん寝てたもんだなー。ふあぁ。

まー、おれたちを起こすの、人によって上手い下手あるから仕方ないんすけど。空豆っちは、最近になって、ちょいちょいおれを起こすようになってきて。

今は、おれの仲間たちを起こすのを手伝いたい的なこと、思ってるんじゃないっすかねー。仕事してて、おれの仲間が起きそうな瞬間見ると嬉しそうだし。知らんけど。

ちょうどその時、おれも片目あけて見てた覚えがあるんすよね。

もうちょっと美味しいもの食べたら、おれも覚醒するのかなー。空豆っち、なんかいいもの持ってきてくれないかな〜。

それまでちょっとだけ、昼寝しとこ。


ああそうだ。キミのとこにも、おれの仲間、いると思うから。そいつにもよろしくっす。

じゃ、またどこかで。

zzz


書く部 みんなで書こう企画
#なりきって書いてみよう

"ドラゴンの主" 空豆によるあとがき
ドラゴンの話をしてくれた先生はミュージシャンらしくて、ちょっと他の先生とは違った雰囲気をまとっていました。今思えば、何かシンパシーを感じたのかもしれません。

比喩的な要素を含んだお話だったので、わたしは勝手に解釈してこの話を使っています。

ところで、このドラゴンの絵本、元ネタなんなんでしょうね。先生に聞いておけばよかった!あれから、いくら検索してもわからないのです…もし知っていたら、教えていただけると嬉しいです!

最後までお読みくださり、ありがとうございます!いただいたサポートは新たな体験のために使わせていただきます。体験したことは、noteでシェアしますね♪