[ 傍観者・悪魔 ~the☆gods~② ] (短編小説/超短編小説)



「 んで? なんで黙って見てたん。」

悪魔
「 あのコが死ぬ時?」


「 それそれ。」

悪魔
「 なんでって言われてもな・・・」


「 なんで。」

悪魔
「 黙ってたワケじゃないで。べつに。」


「 そうなん。」

悪魔
「 うわー。とか、あちゃーとか。 げげー! 言うてたで。」

釈迦
「 だから。」

悪魔
「 だからじゃないやん。だからとかじゃない。」


「 ほんで。」

悪魔
「 ほんでってなんやねん。見てなかったん?」


「 ほんで?笑 」

悪魔
「 だからぁ、 マジかよ~ って、言うた。」


「 笑 」

阿弥陀
「 ・・・ 」

釈迦
「 いや神、なに笑ってるん。」


「 そういうとこやねん。もっと言うたって。」


「 なにがよ。」

悪魔
「 な! 神、な! わかる!わかるよ!」

釈迦
「 マジかよ~。」

阿弥陀
「 コレ、めんどくさいっスねー。」

悪魔
「 なにが!? なにがなん!?」


「 ま、いいんちゃう。 悪魔、言うたれ言うたれ。」

悪魔
「 え! うん。 俺は見てたわけ。ちゃんと。」


「 ・・・ほんで?」

悪魔
「 うわー!言うて。げげー! 言うて。」

釈迦
「 だから。」

阿弥陀
「 それはわかったて。」

悪魔
「 ただそんだけやん。黙って見てたんじゃない。」


「 あっはっはっはっはっは!!!!!」

観音
「 めっちゃ笑ろてるやん・・・ 」

釈迦
「 全然わからん。」

阿弥陀
「 ありえんっスわ。」


「 ひぃ~!! ハラっ! 腹が死ぬ!!笑 」

悪魔
「 どんだけ笑うん。」


「 なんで笑えるん。」


「 ・・・ 見てきたんやな? ・・・ぶっ! 人間を。笑 」


「 いや、噴いてるやん。」

阿弥陀
「 なんなんスか。マジで。」

観音
「 悪魔、おまえいいかげんにしろよ。」

悪魔 
「 な ん で ! だから! なんで!?」


「 まぁいいよ。見たんなら。笑 」

釈迦
「 えー。さいあくー。」

悪魔
「 なにがやねん。 見て た の !」


「 あぁ。 なるほどね。」

悪樓
「 なに騒いでるんすか。」

悪魔
「 おっ! 悪樓ナイス~ 聞いて聞いて。」

悪樓
「 なんすか急に。イヤっすよ。」


「 やろ?」

悪魔
「 まあいいや。」


「 なるほどね。」

釈迦
「 いやいやいやいや。わからん、わからん。」

観音
「 え? なに? なにこれ。」

阿弥陀
「 全然わからん。」


「 んじゃ、次だれいく?」

天探女
「 はいはーい! いきたい生きたい!」

悪魔
「 へー。 いくんや。」


「 おぉー。」


「 アバターどれにする?」

阿弥陀
「 無課金にせぇ。」

釈迦
「 無課金にせぇ。」

観音
「 さっさとせぇ。」


「 んじゃワイもいこっかな。」

悪魔
「 そういえば神、女やったな。」


「 いくな。」

天探女
「 なんでよ。」

釈迦
「 いや、多分おまえじゃない。」

観音
「 はっはーん。」

阿弥陀
「 なになに。」


「 なんで。」

悪魔
「 ・・・ 」

悪樓
「 うわ、悪魔さんめっちゃ見てる。 こっわ。」

釈迦
「 あぁ、なるほどね。」


「 なんせ神はいくな。」


「 ・・・。あそ。」

阿弥陀
「 ・・・ え? 」

観音
「 あー。そうきたか。」

悪樓
「 悪魔さん、めっちゃ見てる。めっちゃ見てる。」


「 逆に仏が一回いけば。」

悪魔
「 賛成。」

悪樓
「 (しゃべった)。」

観音
「 そうなるよね。」


「 なんで。」

釈迦
「 一回いきましょ。」

阿弥陀
「 賛成。」


「 なんで。」

天探女
「 なになになになに? 」

悪樓
「 一回あっちいきましょか。」

天探女
「 触らんといて。」

悪樓
「 なんで。」

釈迦
「 え、まって。 さっきのやり取り、やっぱわからん。」


「 どれのこと?」

阿弥陀
「 全部っスよ。 ぜんぶ。」

釈迦
「 え、 最初のはわかるやん。」

阿弥陀
「 最初ってなに? ふたつめちゃうの?」

観音
「 むしろなんでそれがふたつめやとわかるんや。」

悪魔
「 バラッバラやな。」

観音
「 あー。 だからか。」


「 なるほどね。」


「 え、じゃあなんで賛成してたん?」

阿弥陀
「 え。 今?いや。 どれかな。」

釈迦
「 はいアウト~。」


「 しゃあないな。それは。」


「 どこいくよ。」

悪魔
「 アッヒャッヒャッヒャ!!!笑 」

観音
「 笑いかた独特か。」

悪樓
「(びっっくりしたぁ・・・)」

天探女
「 じゃあやっぱり一回見ぃ~とこ。」

釈迦
「 気きくやん。」

天探女
「 //// 」

悪魔
「 へー。 照れるんや。」


「 あー。おもしろ。」


「 おもろいか?」


「 そうでもないけど。」

悪樓
「 なんヤそれ!」

阿弥陀
「 ズコーっ 」

釈迦
「 ズコーッ 」

観音
「 結局、誰がいくん。」


「 もういいんちゃう?」


「 もういいな。うん。」

阿弥陀
「 よかったぁ~。キライなんすよ。生(逝)くの。」

天探女
「 アバターだけ見たい。」


「 わかる。」

悪魔
「 いかんの? おもんな。」

観音
「 わかる。」

悪魔
「 わかってきたんや。」

観音
「 それはわかってる。」

釈迦
「 なんなん。」


「 一回、いっとこか。」


「 せやな。」

観音
「 なんでそうなるん。」

悪魔
「 わからん。」

阿弥陀
「 神、わかってるんスよね。ね。」


「 なにが?」


「 なにが?」

阿弥陀
「 なんでもないっス。」

悪魔
「 な に が ?」

釈迦
「 めっちゃ怒られてるヤン。」

天探女
「 そうなん?」

悪樓
「 なんで?」

釈迦
「 いや、わからんけど。」

観音
「 うふふふふふ。うふふ、ふふ。笑 」

悪魔
「 いや、笑い方お淑やかかよ。」


「 見てたらわかるやん。」

悪魔
「 え、 なにが。 」


「 やっぱもっかいいってきて。」

悪魔
「 お れ ? 」


「 うん。」

悪魔
「 なんで。 いいけど。」


「 また聞かせてな。笑 ・・・ブッ! 人間の、ヒッ 話 」

観音
「 めっちゃ笑いこらえてるやん。」


「 まあええわ。」


「 まあええわ、ってなんやねん。」


「 えっ 」


「 ふざけんな。 いってこい。」


「 ・・・ ハイ。」

悪魔
「 へー。」

観音
「 なるほどね。」

釈迦
「 なにがなん。」

阿弥陀
「 全然わからん。」

悪樓
「 ムズいっす。」

天探女
「 うるさいなぁ。 黙って見とけばいいやんか。」


「 あっはっはっはっはっはっは!!!!! 」

悪魔
「 アッヒャッヒャッヒャ!!ヒーッ! ヒーっ!」

観音
「 うふふふふ、ふふふ。」


「 なるほどね。」





~完~

《 gods  magazine 》

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