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片頭痛歴15年の私が肌で感じるお薬の供給不足

私にはかれこれ15年ほどのおつきあいになる持病があります。
持病だなんて、そんな大袈裟なものではない気もしますが、15年ずっと薬を飲み続けているので、まあ、持病と言っていいでしょう。
それは片頭痛です。

片頭痛の診断基準

日頃から頭痛に悩まされ鎮痛薬が手放せない同士の方々、アナタのその頭痛、もしかすると片頭痛かもしれませんよ。
実は片頭痛にはきちんとした診断基準があることをご存知でしょうか?
一般社団法人日本頭痛学会により、片頭痛の診断基準が以下のように定められています。

前兆のない片頭痛の診断基準(国際頭痛分類第3版:ICHD-3,2018)
A. B~Dを満たす頭痛発作が5回以上ある
B. 頭痛発作の持続時間は4~72時間(未治療もしくは治療が無効の場合)
C. 頭痛は以下の4つの特徴の少なくとも2項目を満たす
① 片側性
② 拍動性
③ 中等度~重度の頭痛
④ 日常的な動作(歩行や階段昇降)などにより頭痛が増悪する.あるいは頭痛のために日常的な動作を避ける
D. 頭痛発作中に少なくとも以下の1項目をみたす
① 悪心または嘔吐(あるいはその両方)
② 光過敏および音過敏
E. ほかに最適なICHD-3の診断がない
一般社団法人日本頭痛学会

上記の診断基準が5つ以上当てはまった方は、これをキッカケに頭痛専門医を受診されてみてはいかがでしょうか?

市販薬の乱用はNG❌


薬を飲めば楽になるから、と安易に市販の鎮痛薬を乱用するのは、経験上まったくオススメできません。
ダメ・ゼッタイ❌です。

鎮痛薬の乱用は「鎮痛薬乱用頭痛」を起こすことがあると言われています。
手軽な市販鎮痛薬に頼りすぎて乱用すると、かえって頭痛を誘発してしまい慢性化
させてしまうことだってあるのです😱

※本記事での乱用は、毎日服用する、月に10日以上服用することが数ヶ月も続いている状態を指します。
数日間服用するケースは乱用ではないので、ご安心ください。

私は3ヶ月間、市販の鎮痛薬をほぼ毎日飲み続けました。
すると、頭痛 → 市販薬を飲む → 頭痛が誘発される → また市販薬を飲む → またまた頭痛が誘発される と負のスパイラルに落ちていきます。
このスパイラルに陥った私は、頭痛の恐怖と痛みから解放されたい一心で、半ば中毒か依存症に近い状態となり、痛みが出る前に薬を飲まないと安心できないようになりました。

もちろん、市販の鎮痛薬には予防の効果は一切ありません。

予防効果がないと分かっていても、薬を飲まずにはいられない。
飲めばとりあえず安心する。
てな具合でして、はい、立派な依存症の一丁あがり!でございます。

あるとき、市販薬がまったく効かない激しい痛みに襲われ、さらにひどい嘔吐にも襲われ、トイレにこもって胃液を吐きまくり(汚い話ですみません💦)、苦しさのあまり半泣き状態になってやっと「病院へ行った方がいいかも」と思いました。
気づくの遅すぎっ。

頭痛専門医へいこう!

餅は餅屋、頭痛のことは頭痛専門医へ!
自宅の近くにたまたま頭痛専門外来をやっているクリニックがあったので、引越しするまでの15年間、ずっとお世話になっていました。

頭痛専門外来では、痛みが出た時に飲む頓服薬と予防薬が処方され、通院を始めてから私の市販鎮痛薬の乱用はすっかりなくなりました。
頭痛に予防薬はないと思っていたのに、頭痛専門外来では予防薬が処方されるのです!
なんか目から鱗な気分でした。
初めて受診したときの先生の言葉、今でもはっきりと憶えています。

「今後頭痛が出てもあなたは一切悪くない。悪いのは私の治療方針です。決して自分を責めないでください。」

以来、月イチの受診を15年間、子育ての悩み、家庭の悩み、両親の病気のアドバイスまで、先生にはいろんな話しを聞いていただきました。
もう、私にとっては、ほぼほぼカウンセラーと言っても過言ではないくらいです。

一般社団法人日本頭痛学会のホームページでは全国の頭痛専門医の一覧を見ることができます。
頭痛にお悩みの方はぜひ一度調べてみてください。
認定頭痛専門医一覧リンク👇

いつもの薬が手に入らない!

昨今のお薬事情について、医療や薬剤に携わっておられる方はよくご存知かと思います。
私はあくまでエンドユーザーとして、最近のお薬事情がどうもおかしいゾ、というのを肌で感じています。

具体的な例を挙げますと・・・

  • 長年処方されていた薬がある日突然生産中止となり違う薬に変更される。

  • 同じメーカーの薬が手に入らないという理由で、他社製の同じ成分の薬に変更される。

  • 同じく手に入らないという理由でジェネリックが先発薬に変更される。

薬を飲む側としてはメーカーがどこであろうが、成分に違いはないので構わないのですが、ジェネリックと先発薬では、薬価に違いあるので、できるだけジェネリックをお願いしたいです🙏

ですが、薬の供給があまりに不安定で、ジェネリックだ、先発薬だなんて言っていられない!薬をかき集めるだけでも大変なんです!
という薬局さんの切迫した状況に先日遭遇しました。

断らざるを得ない事情

以前から記事にも書いている通り、私は今年の3月に引越しをしました。
新居から今まで通っていた頭痛専門外来クリニックへは片道1時間半もかかってしまうため、新居周辺の頭痛専門医を紹介していただき、先日受診して、今までと同じお薬を処方していただきました。
混んでいたのにとても時間をかけて話しを聞いてくださって、ありがとうございます!

処方箋を持って自宅近くの大手ドラッグストアが運営する薬局へ行ったところ、こう言われました。

「お薬の供給が大変不安定で、どうしても手に入らないお薬があります。このお薬は供給元へお願いしても何ヶ月も前から入荷しなくなっており、今は既存の方へお渡しする分をどうにかかき集めているような状況で、新規の方へお渡しする分までの確保が大変難しいです。」

ガーーーーーン!😱

薬の供給が不安定なのは前からわかってはいたけれど、受付を断られてしまうほど深刻な状況だったとは!
お店の入り口に「全国の医療機関の処方箋承ります!」て書いてあったのにー!

恨みごとを言っても無いものは無い。
仕方がないので、他の薬局をあたることにしました。
運よく2軒目の薬局で「夕方にはなんとか用意できます」との回答をいただけたのでホッとしました。

現場では何が起こってる?

受付を断られてしまった薬局さんで教えていただのですが、今は供給元へオーダーを出しても入荷未定と言われることが多く、薬局同士でお薬の取り合いが起こっている状況 なのだそうです。
なんてこったい!😱 

なぜ今こんなお薬パニックのようなことになっているのでしょうか?
Google先生を使って調べてみたところ、簡単にヒットしたのでリンクを貼っておきます。

この記事によると、増産体制が整って不足分を補うまでにはまだまだ時間がかかりそうです。
う〜ん、待つしかないですね。こればっかりは。

医療・お薬に携わる方々の日々のご苦労が一日も早く解消されますように。



最後まで読んでくださり、ありがとうございます!




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