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役者道 ー2年目ー

こんばんは。もなと申します。
前回の続きです!
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最終オーディションまで進んだのに、インフルエンザによりノックダウンされた1年目。
さて、ここから2年目の本科へ進級するわけですが、それらを話す前に…。

読み返すと出来事ばかりで自分の気持ちがあまり書かれていませんが、1年目が1番充実してたなぁと思います。
何より講師の方がとても親身になってくれる方で、最後のレッスンでは生徒1人ずつに手紙を用意してくれたのだ。夏休み前に行った面談でも思ったけど、ここまで手厚くしてくれるのは珍しいと思う。

私が最終オーディションに受けられなかった事を伝えると、一緒に悔しがってくれたと同時に私の自己管理の甘さを突きつけられた。
講師が基礎科の私たちに求めていたのは、技術よりもフィジカルさ。上手に越したこと無いのだろうけど、それよりも元気さと積極性が重要だと感じた。「若さ」は誰にでも手に入るものではないくらい大きな武器なのだから、元気さは大事だ。
全てのレッスンが終わりクラスの打ち上げを行ったが、やはり話題となるのは審査の話。そして、徐々に分かった事だが、事務所オーディションに進んだのはクラス内で2人だけ。そのうち3次審査まで進んだのは私だけだった。
なんて狭き門なのだろう…。


さて、本題の2年目がスタート。
時間と場所は同じく昼の部に通う。講師は現役声優の方で、大手事務所に所属している。この本科では、1年目の基礎を踏まえつつ体を使った舞台形式のレッスンが中心となる。私はこれを受けられるのをとても楽しみにしていたので、期待の気持ちでいっぱいだった。

しかし…ここで世界中を騒がせた某ウイルスが誕生する。

そう、新型コロナウイルス。

このウイルスのおかげで養成所も大学もバイト先も、全てのことに制限がかかり、思うように行動出来なくなってしまった。大学は登校禁止で授業は全てリモート、バイト先は商業施設で働いていたので一時休館、養成所は2ヶ月休校となった。

全ての機能が停止し、家から一歩も出れなくなってしまったので、私は今後の人生を見つめ直していた。このとき大学4年生。世間一般では就職活動を始めているし、早い人だと既に内定は出ている。このまま役者を目指して良いのだろうか、諦めて就職するのか、二足の草鞋で両立するのか…。

結果、私の気持ちは、役者の道を目指すこと一択だった。

就職したくないという気持ちよりも、志望する気持ちもない生半可な気持ちで取り組んでいる自分に対して、周りの就活生に失礼だと思ったのが1番だった。そして自分はまだ役者の道を完全に諦めたわけでも無かったので、全てやり切った時にまた答えを出そうと決めていた。
なので、あまり迷わず決心することが出来た。

休校期間が終わり、レッスン再開。
しかし、コロナ禍なので人との接触禁止、マスク装着、ソーシャルディスタンス、換気が含まれたので役者を目指す環境には相反する行動ばかり。
お互いの表情が見えない中、舞台形式のレッスンは出来ない。この年の本科は台本読みが中心のレッスンとなった。仕方ない。気持ちは分かっているけど、やはり不服な気持ちが残る。

この時、私は舞台形式のレッスンを受けたかった。
というより高校2年生の時に初めて見た舞台に憧れを抱いていた。
そう、「舞台に立ちたい」と思ったのだ。

そこからというもの行動するのは早く、舞台に立てる養成所を探し始め、説明会を聞いて入学審査も受け始めていた。


進級審査もあったし、本科の次は研修科クラス。
でも、受けたいとは思わなかった。

そして、私は2年間でN校を去ることになった。


つづく

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