負の遺産を引き継がない

過日、大変いらついていた日があった。
自分でもよくわからない。
こういうときは本当に困る。

腹が立ったり、いらついたときは

①相手が本当に悪いことをしたのか
②生理の前後じゃないか
③自分は何か間違っていないか、マウンティングのために
 怒りを利用していないか

という3点を何度も確認することにしている。

今回は、
隣で外来をやっていた10年くらい下の後輩が
自分の知らない間に緊急手術の適応を決め、
自分の知らない間に手術の入室を決め、
入室30分前になって電話で
「緊急手術あるんで。」
と連絡してきた。
先に食事してください、とも。

????
いやいや、ずっと隣にいたのに
何の相談もなし??
いきなり手術?

いやいや。
ちゃんと相談してほしい。

いらいら。

原因を考えて早くいらいらを改善したい。

①相手の要因
緊急手術の適応をだれか上司に相談した方がよい
←自信がないとき
←責任をとるのは上司だから
しかし彼は自信まんまん。
そして手術適応も間違ってはいない。
責任をとるのは私ではなくさらに上の上司。

・・・彼は悪くない。
普段から態度が尊大であるが
頭がよく、文句のつけどころは
偉そうな態度(人を選んでいる)のみである。

②生理の前後なら、この件は不問にして
しばらくたってからおかけ直しする。
しかし今回は珍しく生理の前後ではない。

そして、問題は③で。

普段から相談されるほど示唆的な上司ではないのか
後輩の男性医師からため口を聞かれたり
なめた態度をとられる。
他の男性の先輩医師には絶対にしないような
それこそセクハラみたいなこともされる。
年を重ねて徐々に少なくなってきているが、
そういうヒエラルキーの下にいるのだと
つくづく実感する。

知識をつけ、困ったときには必ず助けられる上司で
あれば問題ないのだろうが
いかんせん守備範囲は狭いし
男性医師ほど私生活をすべて投入して
働きたいという人生観も持ち合わせていない。

そもそもため口がだめだ、という
哲学さえも持っておらず、
なぜやめてほしいか
という理由を説明できない。

前の職場で、
年の近い後輩の男性医師と
家族ぐるみで仲良くなってきたら
ため口をきかれるようになってしまったことがあった。

実力もそんなに変わらず、
機動力は彼の方が上であり、
助けられていることも多いと自覚していたが
ため口は違和感があった。

かといって、
自分から敬語にもどしてほしいと
言える自信も権利もない気がして
しばらく我慢していたが、
どうにも違和感があって
最後は「ため口に違和感がある」と
伝えたら、すんなり戻してくれた。

自分は先輩にはため口は使わない。
なんなら緊急手術の適応は
決める前に必ず先輩に相談する。

だから、だと気づいた。

自分がやってきたから。

それを否定されることを
嫌っているんだな、と。
これ、みんな結構やっていて
自分が「いやいや」やってきたことを
次の世代に「きっちり」やってしまう。
「自分もやってきたから」と。

やられてきたことを
当たり前に下に押し付けている。
負の再生産。

相談しろ、って怒られたとき
怒られたことしか覚えてないことを
忘れてはいけない。

ということで今回は、
偉そうな態度は普段からやめてと伝えて
ためておかない、
相談してくれなくても
相談してほしいと
お願いするだけしかできない、
いらついた態度を示したりマウンティングをとる必要はない、
という小括で。

ため口に関しては
体にしみこんでて
受け入れられないけど
これはどうしたものだろうか。
これからも検討していく予定。

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