秋霖

目を覚ます

水の音

冷たい空気

暗い部屋

柔軟剤の香り

毛布の重み

布団の暖かさが

起き上がるのを阻害する

遠くで目覚ましの声

手を伸ばしても

わずかに届かない

今日見た夢は

少し淋しい話だった

指先が冷えていく

目覚ましを遮って

再び暖かさに溺れていく

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