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子どものグリーフに寄り添う

もう、ずいぶん前のことのようだけど。

数えてみたら4年前のこと。



息子はまだ4才になったばかりだったけど

日に日に葛藤が大きくなっていくのが

目に見えて伝わってきていた。



「僕にもパパがいたらなぁ」って。

「パパがいたら、どんな感じなのかなぁ」って。

そう思っているのがよくわかる。



「お友達がパパに肩車してもらって

帰るのを、あの子、ずーっと目で追ってるのよね」と

母に言われ。



言われるまでもなく

息子が男親に対しての強烈な憧れを抱いているのは

わかってた。



でも

どうしようもなかった。



息子の父親である夫は

この3年前にバイクの事故で亡くなっている。



離婚したのなら

生きている相手に

会いに行けるけど

死別はどうしようもない。



ずっと、

こんな時期が来るだろうことは予想してた。



「パパに会いたい」

「パパとお話ししてみたい」

「パパと遊びたい」

そんな渇望が生まれないはずがないもん。



だから

その時のために

必死に支援を探してて

この年やっと

ここを見つけた。


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グリーフという言葉を知らなかったら

検索できていなかったかもしれない。



アメリカに長く住んでいる人から

「グリーフケア」という言葉を教えてもらって

やっと探し当てた。



電話して

事情を話して

まず私だけがいくことになった。




渋谷からバスに乗って

ついた先は住宅街。




遠かったけど

こういう場所を作ってくれて

ありがとう、と思った。



日本は小さな子どものカウンセリング施設がない。



死別も、

癌患者さん遺族とか

自死遺族とか

何で亡くなったか原因でカテゴライズされてて

当てはまらないとサポートが受けられない。



このサポコハウスは、

死別の原因はなんでも。

関係性も問わず。

それが同性愛でももちろん

内縁でも友人でも

なんでも。



助かった。



それまでは

「素敵な3人組」や「もちもちの木」など

親と一緒に暮らしていない子どもが出てくる絵本を

意識的に選んで



「パパがいないのはあなただけじゃないよ」

「家族の形はいろいろなんだよ」と

伝えてきてたけど



サポコハウスで、

本当に自分以外にも

父親がいない子どもがいるということを知ったのは

息子にとって

とても大きな経験だった。



偶然、同じくらいの時期に父親を亡くした

保育園から小学生の子どもがいるご家庭

4世帯が集まって話して

子どもたちは仲良く遊んだ。




息子は帰り際に

「あー、楽しかった!」と

憑き物が落ちたみたいに軽やかに跳ねた。



よかった。



ねえ、子どもでも、子どもだからこそ

こんなふうに傷ついて

あなたの死を悼みながら

逞しく生きてるよ。



父親との死別が、息子の人生の中で

悲しいだけの想いにならないように

必死に生きてた時期の話。




息子が、3才から4才になるくらいの時期の話。




思い出して、

もうすぐお彼岸だし

サポコハウスの年間サポート会員にならなきゃな

と思った話。



今だからこそ、

必要としている人がたくさんいるんじゃないかと思う。

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死別経験だけでなく、

希望や安心の喪失もグリーフと捉えて

受け止めてくれる場所です。






















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