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【博物館】六ヶ所原燃PRセンター

2024年4月29日

東北本州最北端、最東端到達ツーの合間に訪問。
尻屋崎から海沿いを南下し、岩手の宿到着までの道程にあることを発見しいざ訪問。

さすが原子力の公金パワーで建っているだけある、なかなか立派な作りというか、こだわりの科学館ていうのがまず外観から見て取れる。
外周を囲むサイクル燃料を意味する円状の建屋に、原子力の将来性は大きいということを示す植物の双葉が萌え出る様子を表した中央の建屋。
いやはやこれが本当の地方にあるということがそもすごい。
そして尻屋崎からここ六ケ所村に到達するまでの道のりも日本原燃株式会社の敷地、工場、処理施設、またそれに連なる業務の土地が多いため舗装が立派。
こういうところからインフラパワーはやっぱつええな。と思うのであった。

原燃PRセンターの名の通り、ここ六ケ所村にある再処理工場についての理解促進のための施設で、使用済み核燃料を受け入れ→再処理→製品(いわゆる核のゴミ)に至るまでをなぞるような展示。
とはいえ、それだけではなく地元の親子連れが気軽に遊びに来れる場所。というような感じでこのGWには恐竜の滑り台などの設置物もあった。

使用済み燃料から核のゴミに至るまで

まず使用済み核燃料を受け入れる。という項から始まるのだが、受け入れの天井クレーンがまさかの場内に設置されしかもそれがシーケンスで自動で動いて展示されているという驚きの現場クオリティ。

これはもしかして原寸・・・?

先に示している画像の以下をほとんど原寸大で展示していた。
1.受け入れ・貯蔵
2.せん断・溶解
3.分離
4.精製
5.脱硝
6.製品貯蔵
これらがほぼすべて原寸大の展示。

受け入れのところからチェレンコフを感じさせなくていいのよ

館内はバッチリ自動機で組み込まれていて、マジかこれ……。と圧巻されっぱなし。
そして何もかもが工場サイズなので普通にデカい。
見応えというかなんというか、仕事で見慣れている工場機械というサイズ感を逆にこういう観光地で見ることはあんまり無いので、逆に新鮮というかTBMとKYやりましたか!?っていう気分に。

実物大の核燃料棒を輸送する遮蔽構造物、もちろん原寸大

実際に原子力発電所のエネルギー的な享受を受けている現代として切って離しては考えられない使用済み核燃料を再処理するという行程は普通に重要だなぁ~。と思わせる展示ではあるのだがいかんせん、受け入れる国民側がアホの割合が普通に多いので理解を得られるのも大変だなぁ。と思ってしまった。ここで紹介されている再処理=MOX燃料の精製ということを「シーレーンに依存する日本では再処理やっぱ重要だよなぁ。」とここまで到達できる観覧者は果たして来訪者の何%なのであろうか。

ここ六ヶ所のPRセンターに到達するまでに日本原燃の工場を横目に通り過ぎたけどかなりの先端設備と厳格な管理されているであろうことが見て取れたので、その点に着いては日本という国のシステム信用してもいいのかな。とも思いますがね。
それはそれとして、この六ヶ所村周辺の道路、原燃PRセンター周辺もそうだけど、ありとあらゆる施設が核に関わるので、ものものしい雰囲気というか、アメリカの刑務所、軍事施設か!?っていうほどの防犯設備が敷かれていて走ってて笑ってしまった。
また使用済み核燃料専用の受け入れ港もあるので、防風林がいきなり途切れて核燃料専用のガントリークレーン→再処理工場への道路(バッチリ舗装)という明らかに異質だろこれwっていう場所もありでなかなか楽しい。
日本国内で剃刀の刃タイプの鉄条網見れるのはなかなかないぞ!
そういうところ含めて「核施設がある地域」をヘラヘラ面白がれる人が来ると面白いかもしれない。

原子力については完全に無知からくる恐怖感がまだまだ根強いというのもあって諸外国でもかなりの苦労をしていることが見てて取れる展示が終盤にあって笑ってしまった。
結局どこの国もうだうだ進まないのは仕方ないね~。


このテプラ、まだまだ更新されそうですね

原燃のPRとしてはかなりのハイクオリティの原寸大模型の連続で非常に面白かったけど、そもそも取り扱うモノの難しさに苦笑させられるような感じがずっとつきまとっていた。
そもそもここ原燃PRセンターに来るほどの人間が原子力に理解が無いわけがないんだよねw
といったところでちょっと複雑な心境な博物館だった。

以上。

模型だとわかっててもゾワゾワ来る楽しい空間