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今会いたい人は?(読書感想文)

猫が出てくる本が読みたいなあと思い、図書館をぶらぶら。目に止まったのがこれ。

伝言猫がカフェにいます 標野凪 PHP文芸文庫


19才で虹の橋を渡った猫のふー太が、しっぽに魂を入れて伝言を運ぶ。

初仕事
亡くなった父に会いたい画家の女性
ふた仕事め
おなかの中で亡くなった子に会いたい保育士の母
さん仕事め
夢のために別れた彼に会いたい夢破れた元歌手の女性
よん仕事め
生徒をひいきする元担任に物申したい男性
ご仕事目
認知症になった母と昔のように話したい娘
エピローグ
ふー太が元飼い主に会いに行く 

伝言はふー太が直接伝えるわけではない。これだという人や物にしっぽで触れ、黄泉の国から持ってきた魂を入れる。なので全くの他人が依頼人に伝えるのだが、でもその一言で、依頼人はあの人からの伝言だとちゃんと気付くのだ。
そのシーンで涙😭

会いたい人間は、依頼人とはどんな関係で今どこでどうしているのか、どうやって依頼主に伝えるか、想像力を働かせるふー太の工夫もおもしろい。
ご仕事めの認知症の母さつきさんの記憶をどう戻すか?で、彼岸である春分秋分はあの世とこの世が近くなる。春分秋分は二十四節気のひとつで、一つ一つは二週間に一回ある。さつきさんの抜け落ちてしまった記憶はあの世に行ってるのかも知れないと気付き、二十四節気の日にあの世に戻って記憶をしっぽに入れ、さつきさんにしっぽで触れて無事娘の梢さんと話しができた。

エピローグではふー太が元飼い主に20歳の誕生日に会いたいと依頼し、実は元飼い主もふー太に会いたいと依頼してるのも二人の絆に涙😭私、涙もろくなったのかも( ; ; )

もし会いたい人がいて、この口癖、あの人も言ってたな。とか気づくことがあれば伝言猫が動いてくれたのかも(*^^*)。
あと、フー太が丸くなったり他の猫とじゃれたり仕事中に眠くなったり本当に寝たりしてかわいすぎる🥺

私が会いたい人って誰だろう?
いっぱいいてるけど、まだ会う自信がない。いつ再会しても胸張って話せるように、自分のやりたいことは、実践していく。自分の心の声に耳を傾け実行に移していこうと思う。そして、なりたい自分になる。

覚悟と勇気がでた一冊でした(^ ^)


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