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幸せになってね

10月上旬、ななちゃん♀1才が勝手口から見つめる目線の先にイタチのように小さく、ピンと細いしっぽの生後3ヶ月くらいの子猫が、野良猫みかん君のエサを食べていた。ここ数年、秋になると家の裏のひと気のない車屋に、子猫がふと現れる。うちのいっくん♂ななちゃん♀もそうだった。

生後3ヶ月くらいだから7月頃に生まれたのか。今年は異常な暑さだったのに、この子はどう生き延びてきたのだろう。人間か親猫がある程度育てておいて行ったのだろうか。

日中は暑くて、外で子猫を見かけると隣のいちじくの木の下で昼寝したりちょうちょを追いかけたりしていた。夜はどこにいるのか分からないけれど、夜中から朝方はかなり冷えて、子猫にとって寒さは命に関わる。と思い捕獲を決心した。

捕獲を決めたのに捕獲器が無いので、虫取り網で試みた。網に入るものの、すり抜けられて失敗が続き、10日間くらい経ってしまった。また寒い中で過ごさせてしまう、と思う毎日。
今思えばすぐに捕獲器を買っときゃよかった。

ある日の夜に雨が降り、外で猫のケンカ声がしたので見ると、みかん君と子猫が睨み合っていた。その場ですぐ捕獲器を注文し、雨の中のケンカから3日後にようやく捕獲できた。

子猫は風邪をひいて鼻水が出ていたのと、雨の日のケンカで、眼球とまぶたのあいだにある瞬膜が、目を開いていても眼球を半分くらい覆って涙目だった。

そこから、病院へ行き目の点眼治療しつつ、ノミの薬をつけ、去勢手術(男の子でした)やワクチンをし、猫の会の方からちょうど黒白の子を飼いたいと言う方がいると紹介していただき、点眼の引き継ぎもお願いし、トライアルも無事終わり、「おはぎ」と名前をつけてもらい、あっと言う間に新しいご家族の一員となった。

かなり警戒心のある子で私たち人間を避けていたけれど、うちの家に居る時は、ななちゃん♀いっくん♂1才が、遊び相手をしてくれたりベッドやおもちゃを譲ってくれて本当に助かった。

いっくんと同じ黒白で兄弟みたいだった

新しいお家で幸せになってね。

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