美波町を活性化させるサテライトオフィス
私たちのグループでは徳島県の美波町が取り組んでいるサテライトオフィスについて取り上げた。サテライトオフィスとはどのようなものなのか、美波町にどのような効果があるのかについて述べていく。
1.美波町とは
2006年3月31日に徳島県南部の太平洋沿いにある日和佐町と由岐町が合併して誕生した町である。面積は140.80㎢、人口は約6500人だ。産業は漁業が中心である。
2.サテライトオフィスとは
企業や団体の本拠地から離れたところに設置されたオフィスのこと。従業員によっては本社よりも通勤しやすく、本社と同様の仕事ができるような通信環境やスペースが整えられたオフィスのことを指す。
サテライトオフィスには2種類ある。
①循環型サテライトオフィス
地方にオフィスを所有せず、シェアオフィスやコワーキングスペースを利用しながら都市部と地方を行き来して実施するもの。
②滞在型サテライトオフィス
古民家や空き家などをリノベーションして地方にオフィスを構え、スタッフが常駐しながら実施するもの。
徳島県はサテライトオフィスの進出数が全国第1位である。徳島県にある67ヵ所のサテライトオフィスのうち19社が美波町にある。
3.サテライトオフィス誘致の要因
美波町にサテライトオフィスの誘致が行われるようになった要因として以下の3つが挙げられる。
①光通信網の整備
2011年のテレビ放送の地上デジタル化に先立ち、ケーブルテレビが視聴できるよう、山間部に至るまで光ファイバ網を県が整備した。これによりインターネットのブロードバンド通信網が整備された。
② 補助金制度
定住促進に係る住居改修費用の補助
小規模事業企業支援制度
③株式会社「あわえ」
2013年美波町に設立された株式会社「あわえ」は6年間で19社ものサテライトオフィス進出をサポートした。具体的なサポート内容は、サテライトオフィス誘致支援サービス、マッチングイベント、地域&Tech、デュアルスクールなど。
4.サテライトオフィス誘致による効果
移住者が増加することで、空き家や空き店舗を活用することができる。それが地域自治体の継承を促し、地域人材の育成や雇用創出の効果がある。移住せずとも、本拠地とサテライトオフィスを行き来する人が増えることでその地域の交流人口が増加する。このようなことから魅力的な職場が増えれば、若者の流入はもちろん、地域の子どもがその地域で新しい夢を見つけることができるような環境が整えられる。
5.最後に
私のように美波町について何も知らない人も、知る機会さえあれば魅力的に感じるのではないかと感じている。今回のプロジェクトを通して美波町が魅力的な町であるということを初めて知ることができた。少しでも多くの人の目に留まるようなキッカケ作りが鍵となってくるのではないかと思う。その手段の一つとして、サテライトオフィスの誘致は非常に有効的だと感じられた。
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