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エリアデザインラボ #4

1 空想マルシェのつくり方

 毎年秋に開催している空想マルシェは、「みんなの空想でつくる、暮らしたいまちの姿」をコンセプトに開催している青空市です。このマルシェは、自分の暮らすまちがどうなったら良いか、わくわくしながら空想して、1日だけそれを実現してみるというマルシェです。
 空想マルシェでは、以下の通り、いくつかの目的を設定しています。
①新たにまちに関わってくれる人の発掘
②企画・実行力を醸成
③交流人口・関係人口の創出
④未利用不動産の使い方の提案
 マルシェが終わった時には、これらの目的に対する達成度を確認するようにしています。

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 ここで、一般的なイベントと弊社で実践するイベントを比較して、違いを見てみたいと思います。一般的には、イベントの開催時には、売上げ◯百万以上や、来場者数◯千人以上など、”量”を評価基準とするものが多いです。しかし、弊社で実践しているイベントは、新たな人材を発掘できたか、採算は取れているか、学びの要素があるか、といったことを評価基準にしています。
 そのため、短期的な経済効果は低いものの、長期的に見れば効果を発揮するような仕組みになっています。いわば、イベントそのものを”投資”と位置付けて開催しているのです。

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 まちづくりのように、地域の価値を向上させることを考えた場合、短期的な集客や経済効果を求めるだけでなく、開催するイベントのコンセプトの哲学がしっかりしたものや、長期的にその地域に効果をもたらすような人材育成を目的としたものにすることで、その地域のイメージ向上につなげたり、地域を担う人材を育成したりと、長期的にエリアの価値が向上していくイベントを実践するべきであると考えています。

文:上神田健太
書き起こし:関ともか

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