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今年出会ったご縁とマイグラス

和食器、洋食器、ガラス食器・・・
食器って楽しいですよね。
同じ食べ物、飲み物でも器ひとつで変わるもの。
お気に入りのお茶碗、お皿、グラス、マグカップ
心豊かになる、私の好きなものの1つです。

祖母がたくさんの素敵な食器を所有していたこともあり、子供のころから
私は陶器、和食器が大好きです。
祖母は私が好きな和食器をずっと覚えていてくれて、
亡くなる前、多くの食器を譲ってくれました。
引っ越しのとき、悩みぬいた末持ってきた大好きなお茶碗とお湯のみ。
一番好きな食器です。
子供のときからお正月になると、出してくれた食器です。

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普段着も着物で生活するほど和テイスト中心だった祖母は、
なぜか洋食器も素敵なものを持っていて、
それが使いやすくて、センスも良くて・・・
「生活のスタイルが和が中心なのに洋食器?」
どうやっていつも選んでいるのか、謎でした。
聞いてみたことがあります。
「おばあちゃん、食器はどうやって選んで買っているの?」と。
答えはシンプルでした。
「パッと見て、これはいいなあと心に飛び込んできたものを、買うのよ」
うんちくやブランドではなく、自分の心に飛び込んできたもの・・・
きっと大倉陶園だから買ったのではなく、飛び込んできたから買った
このティーカップ。
「○○ちゃん、これはあなたが持っておきなさい」
引っ越しても持ってきたよ。おばあちゃん。

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今から2ねんと半年ほど前、
50年以上生きてきてお先真っ暗になった瞬間でした。
心と身体が壊れた、すべてを失ったようなそんな瞬間。
まるまる2年、世間が流行り病に覆われるのと同じ時期に、私は
社会から完全に遠ざかりました。身体が動けなくなったのです。
特に酷かった症状は、夜寝られないほどの
腰の激痛、肩の激痛、
食べ物を受け付けなくなった胃、ぐるぐる回るめまい、そして心の痛み。
色んな好きなものも受け付けず、八方ふさがりとは
まさにこの事だと思いました。
「もう、だめだ・・・」

めまいがマシになってきた昨年のこと、パソコンの中で動き回る
ある白い物体が私の目に留まりました。
その名は「お文具さん」
出会いをコチラ👇で紹介しています。

お文具さんがご縁で、
ガラス工芸作家のさっちょんさんという方と
ツイッター上でお知り合いになりました。
なにせ2年ほど社会と断絶していたものですから、
接客業が長かったとはいえ、最初はネット上といえどもお知り合いになり
会話する過程は、私にとっては冒険でした。お知り合いになったころは
まだ体もあちこち悲鳴を上げていたころで、心もションボリな時でした。
さっちょんさんの
いつも前向きで意見をしっかり主張し、楽しいことは楽しい、
ダメなことはだめ!と
発信しているその言葉に、私はとても救われる思いでした。
ご本人は何気に発信して、ときにはたわいもない
会話のやりとりをさせて頂いたことは、
私にとっては復活する中で、とても大切な時間でした。

「ガラス工芸って・・・どんな感じなんだろう」

ずっと気になっていました。
祖母は切子のグラスや鉢を多数所有していて、受け継いだものが
実家にもありますが
とても繊細で、使うときはめちゃくちゃ気を遣っておりました。
もう使ったらすぐ丁寧に洗ってすぐ直すみたいなwww
もうみるからに割れたらえらい事だみたいな扱いですwww
(でも、そのお鉢で食べるととても美味しいのです)
そんなイメージのまま、ツイッターで聞く事はありませんでしたが
「いつか、作品みてみたい」
そう思っていました。

いろんな会話していくうちに季節は夏へ・・・
そんなころ、ツイッターで
さっちょんさんがお店を開くというお知らせが・・・
お墓参りに度々行く京都で、お店を出されるというのです。
「おばあちゃん、一度見て見たいと思っていたけど、見られるかも
ガラス工芸、専門的なことなにひとつ知らないけど、大丈夫かな・・」

お墓にいくたびに、
「○○ちゃん、いってらっしゃい、心に飛び込んできたものなんでしょ」
そんな声が聞こえてきました。

そしてようやく11月にお伺いしました。ドキドキでした。
突然の訪問にもかかわらず、笑顔でお迎えしてくださいました。
ツイッターだけで知ったさっちょんさんは、
文章同様、本当にパワフルで面白くて、そして素敵な優しい方でした。
飾られていた作品はどれもとても素敵でしたが、
私は欲しい色がありました。
お店をopenしてからツイッターに時折あげられていた作品の中で、
赤い色がとても私の心に入ってきていたからです。
「ガラス工芸の事をよく知らない私」ということで
制作途中のものを見せて頂きながら、丁寧に教えて頂き、色の付け方や
いろんな種類があることを、教えて頂きました。そんな緩やかな時間の中で
私の心の中に飛び込んできた作品がありました。
それは棚の上の方にたたずむように置かれていました。

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1つづつ作品を見続けて、これだ!と思いました。
「おばあちゃん、こういうことだね」

マイグラスがやってきてから、お酒飲む回数が増えましたwww🤣
お酒飲みたいのではなくて、このグラスを使いたいのですwww😆
私はお酒かなり弱いので、食前酒のような感じの量ですが、
今までとりあえず飲んできたほろよい・・・格段に美味しくなりました。


一緒に行った連れが選んだグラスもとても素敵です。

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ピンクの色は売れてしまったとのことでしたが、
元々ブルーが欲しかったみたいなので、これも出会いですね。
これまたお酒がすすむとのこと。元々底なしですけどね😆
私もそうなのですが、
持った感触も気に入っているようで、彫ってあるところと手の馴染みが
お気に入りとの事。

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グラスの底では、出目金ちゃんが気持ちよさそうに泳いでいました。
可愛いですね😆

こちらのグラスも、
使用感、デザイン共にお気に入り。
食器棚に収まっている姿もとてもキレイです。

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そんな素敵な作品が並ぶ
お店の名前は、
「さっちょん家」
すぐ近くには京都 北野天満宮があり、観光地としても有名なところです。
営業曜日が週末と祝日だったので
お墓まいりの後、京都の繁華街、
河原町の南座近くに停まっていた203のバスに乗って、ゆーらゆら。
バスの車内からゆーっくり京都の街並みを見ながら
北野天満宮前で降りましたら、もう数分で到着。
素敵なコースでした。

2年半前、
何もかも崩れたあの日から、
お文具さんと出会って、
素敵なご縁に恵まれて、
人生って不思議です。
マイグラスに目を留めるたび、使うたびに、
行動に移してみる大切さとご縁、
実感として湧いてきます。
「ああ、お酒美味しい」

身体、まだ完治はしていないけれど、
今後も焦らず、ゆっくり、恐れずに行こうと思います。

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