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うちの爺さんの好きなもの4

うちの爺さんの好きなもの
それは「スマートフォン」である。

スマホに限らず、基本機械が好きなのだが
スマホ熱はとにかく熱かった。

初めてのスマホは携帯ショップで買うことが多いと思うがうちの爺さんは違う。

爺さんはお医者さんからもらった、介護予防チェック表の質問事項「友人の家を訪ねていますか」という欄の回答に
「いいえ。友人なし。」と書いた人物。
そのため誰かに連絡するということがないので携帯電話を持つ必要がなかった。しかし、爺さんスマホは欲しい。

では、携帯ショップではなくどこでスマホを手に入れたのか。Amazonである。

話は逸れるが、テレビショッピングで
え、これ誰が買うの?と言う商品に電話して買う男。それがうちの爺さんである。そんな好奇心旺盛な爺さんがAmazonに出会ってしまった。大変なことだ。
「うちの爺さんにAmazon」ということわざが誕生しそうなほど
爺さんとAmazonの相性は良い。家族からすると悪いと言うべきか。

それはもう色々なものをポチって買った。
その中で一番ポチったものが
そう「スマホ」である。

一番ポチった?どういうこと?と
思うかもしれない。
何故なら、スマホは普通1人一台あれば事足りるはずだから。
しかし、そんな常識はうちの爺さんには通用しない。

欲しいものは何台だって欲しいのだ。
Amazonで注文だけでは足りず、孫たちの使わなくなったスマホ達の下取りも行っていた。
そのため、爺さんの枕元には4,5台のスマホが常に並んでいる。

そんな何台も買ったスマホのWi-Fi設定係を任されているのが私である。
外に持ち歩くわけではないので、家の中のWi-Fiと繋がってればいいのだ。

爺さんに頼み事を任されると長いので基本家族はやりたがらない。
頼み事をされそうになると逃げる。
「わからないから、あきちゃんに聞いて〜」
これが我が家の合言葉だ。

そして、私は爺さんの新しく手に入れたスマホをせっせとWi-Fiに繋ぐのである。

介護予防チェク表
「友人なし」と記入する潔さ。見習いたい。

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