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北海道ノート 9月の知床
ウトロの朝
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港を散歩。オオセグロカモメが騒いでいる。実は昨日の夜じゅうカーカー鳴いていた。鳥は寝ないでいいらしい(半分の脳は寝ている)が、元気がすぎる。
ウトロの港は整理整頓。網が綺麗にグルグル。ウキは種類分けキッチリ。網を干す場所はシッカリ確保。漁師さんのテキパキ度が感じられる。
カモメたちはごはんの奪い合いをしている。幼鳥に容赦なくカー!と威嚇する大人のカモメ。幼鳥もひつこい。どちらも必死。
知床ネイチャーツアー
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知床五湖ツアーに申し込んでいたが、ヒグマが数日前から頻繁に出るのでルートは閉鎖に。代わりに海岸線を歩く原生林ツアーになった。それでもヒグマはいます、出会ったら騒がないで、と説明が。怖いです。。
でも、ヒグマが多い知床に来られるのだから、皆さん覚悟はお持ちでしょう、とガイドさん。面白いです。
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ここからは見えない
二次林と原生林の境あたりに「男の涙」がある。ここからは見えないが小さい滝があるらしい。滅多に涙など見せないぞ、ということで男の涙という意味のアイヌの名前。
目の前をブーメランみたいな黒い鳥がヒュンヒュン飛び交っている。めちゃ早い。昨日車から見たやつだ。アマツバメなんだって。飛びながらご飯食べるし、飛びながら寝てるらしい。何を進化の選択にするかは本当にそれぞれだなあ。
ここからは原生林に入っていく。この辺りのメインの木は、何と言ってもトドマツとミズナラだ。どちらも寒さに強い。強いと言っても過酷な環境なんで20mぐらいが限界。しかも日当たりを勝ち取ったものだけが生き残り、今目の前にある子はほとんど枯れてしまう。
ちなみにこの辺りには白樺はなく、ダケカンバとの事。ダケの方が寒さに強いのだそうだ。北海道の中にも寒暖の差があるのね。
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一枚ずつ剥がしていく
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広い草原に出る。この先には断崖がある。少し入り江になった崖には大なり小なり滝があり、海から冷たすぎる風が吹き上がるので、木は育たず草原になる。断崖の入り江、滝、草原はセットなんだそう。
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二つ目の断崖まで来た。崖がずっと続いてる。どう見てものんびりな海岸線ではないな。でも厳しい自然の姿を見るのは好きだ。少し覗かせてもらうくらいが私の好きな感じ。動物達が元気に過ごしているのを想像するのが楽しい。この時もオオワシの鳴き声が聞こえた。姿は見えないけど、確かにいるのね。
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二つだとバランス良くクルクルまわって落ちる
帰り道は海岸沿いの樹林帯を歩く。ホオノキ、オオバボダイュ、木の種類が海岸沿いの方が多いのは何でかな。シマリスは走り回って大サービスだ。ちっちゃくてかわいい。全然じっとしてない。茶色が動き回っているようにしか見えない。たまにしっぽの縦縞が見えてシマリスだとわかる感じ。🐿
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再び男の涙まで戻ってきたら、もうツアーも終わりだ。思いがけず海岸の断崖を見に行けて、森も綺麗だし、ガイドさんの話も面白いし、ヒグマに出会わない事を願ってまた歩きたい。冬もいいな。
知床五湖のうち一湖
ヒグマ徘徊中で五湖コースに入れず、一湖だけ訪れた。一湖までは木道で、電流ワイヤーが張ってあるのでヒグマの心配はない。一面ササが広がっている。と言う事は、冷たい風吹き、崖には滝があるのだな。習ったばかりだ。
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知床連山が全部見えて、一湖だけでもめちゃくちゃ綺麗。一番高い羅臼岳は硫黄岳に負けず劣らずカッコいい。一湖には開拓の名残で睡蓮が生えている。今は黄色いコウホネが見えている。大自然の中に人の生活の痕跡があるのが不思議な気がするけど、こんな厳しい自然と対峙して去っていった人たちがいると思うと厳しくも魅力があった場所なんだろうな。どうせ暮らすなら、この知床連山に抱かれたいと思ったとしても不思議ではない。
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オシンコシンの滝
網走まで帰る途中、滝に寄り道した。思った以上に大きい滝で、近づく途中から空気が冷んやりしてきた。真正面から見ると水の玉がボロボロ連なって落ちてくるみたい。別れて流れる二つの滝の感じが違うのが好きだな。しかし春の雪解けの季節はすごい水量でどちらもザーザー降ってくるらしい。オシンコシンとは、エゾマツの群生するところの意味。
防水つなぎを着て釣りをしてきたであろう外国人がたくさんいた。そんな感じの場所ではないのでびっくりした。
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