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それでも前を向くしかない

「私なんていらない子なんだ!!」

母親と喧嘩した幼き頃、家の裏でしゃがみ込んだ私が叫んだ言葉。

「そんなことない!!」と私と同じくらいの声で言った母がどんな顔をしていたか、もう忘れてしまった。


今の私は正社員という肩書のニートだ。
親のすねかじりにも程がある。しゃぶり尽くす勢いだ。

「全部コロナのせいだ」と思う気持ちもあるが、同時に「全部自分のせいだ」と思ってしまう。

研修先が決まらない限り収入はない。
3月から色々な面接を受けたが、このご時世やる気のある人や能力のある人を選ぶのが当たり前だ。

自粛期間中、仕事の勉強はある程度捗ったが、最近はやる気がなくなっている。

ふとよぎる昔の記憶。

「私なんていらない子なんだ」

昔、確実にこの口から発した言葉が今になってまた私を包む。

夜一人になるだけで、頭の中でぐるぐる考えてしまう。

「私は今何のために生きている?」

早く自立した大人になりたいと願っていた少女。
今の私を見たらどう思うだろう。

こんなはずじゃなかったと思うばかり。
もっと何とかしなきゃいけない。
こんなんじゃいけない。
こんな自分じゃダメなんだ。

そう思えば思うほど、自分の足に鎖を巻くようで何の気力も沸かなくなる。

5月あたり、親に申し訳なくて、自分が惨めで、闇に包まれながら嗚咽して泣いた。

願う姿の自分と今の自分が違いすぎて。
未来が何もわからなくて。
周りの人のキラキラで私の影は濃くなって。

あぁ、なんて惨めな姿だろう。


それでも私が生きているのは、両親とパートナーのおかげだろう。

両親も私の様子を気にしてくれている。

惨めで泣いた日も、パートナーがいたから救われた。

こんな私でも好いてくれる人たちがいる。
それだけで救われる。

1年後の私が「いやぁ、去年のあのときは本当に辛かったわ!」と笑って話せているように、今の私は何とか生きていなきゃいけない。

もっと先「あのときがあったから、今があるんだよね」と思えるように。

未来は何もわからないし不安が募る日々だけど、直近に楽しいことを散りばめて、そうやって何とか前を向いていたい。


とりあえず、何とか生きてます。

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