紙切れ
美唄市、豪雪地帯に住んでいて、薪ストーブのある生活をしている。
この前、ずっと大切にしていた一枚の紙を燃やした。
それは元彼と付き合った直後にもらった手紙。
何で付き合おうと決心したのか、そんなことが書いてあった。
振られた時も何度も何度もその手紙を見て、振られた事実が読み込めなかったのを覚えている。
どんな時もその時の、彼の気持ちを信じたかったし、信じていた。
おそらくその手紙に書いてあった彼の気持ちに嘘はなかったと思う。
私には充分すぎるほどの大きな愛を与えてくれてた。
美唄から逃げたくて逃げたくて、その都度泣きながら彼に訴えた。話を聞いてもらった。どれだけあなたに救われたか。
ありがとう。
ありがとう、じゃ物足りなさ過ぎるよ。ね。
なのに、ごめんね。ごめんなさい。
未だに心のうちに呟く懺悔。
でもさ、君はきっとまた、大切な人を見つけてる。そして大事に大事に毎日を生きている。
それが会わなくてもわかるから、わかったふりをさせて。
わかるからさ、私はもう君に
ごめんね、と呟く事はやめようと思う。
その代わり、ずっと思うよ、ありがとうって。だから、今がある。
って思うくらい、救われてきたよ。
あれは幻か?っていうくらい2人の時間が大切だった。
大切なものはお互い変わるけどさ、どこかでまた生きて会えたら嬉しいと思う。
あの時の話をしたいな。
笑ってさ。
大事な大事な、大事だった、手紙を燃やしました。
ありがとう。
強がりじゃ無いけどさ、私も、また本当に本当に心から大切な人を見つけたよ。
守っていきたい。この人に何をしてあげられるか、本気で考えられるような素敵な人。
この先、歩んでいきたいと、心から思っている、そんな人。
そんな人に出逢わせてくれたのは、紛れもなく、君だから。
だから、ちゃんと無意識下に落として私の一部にしようと思う。
どうか、幸せに。
幸せに過ごせていますように。
祈。
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